自由の国
杠明
13薬
日本国憲法第13条 すべて国民は、個人として尊重される。 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
平成36年衆参両院である法律が可決された。
識者や人権団体の間で多くの議論が紛糾したが多くの国民の反応は賛成か無関心だった。
その年の夏に各自治体から満15歳以上の男女にあるものが配布された。
それは半透明のカプセル状の形をしている。
新しくできた法にちなんで我々は『13薬』と呼んでいる。
『13薬』の使用期限は約1年で使用しなかった場合配布から18か月以内に返却しなければならない。
今年は7月に配布されたため、再来年つまり平成38年の1月に返却することなる。
必然的に全員返却することとなる。
この薬の転売や意図的な破棄は厳罰に処される。
また『13薬』以外での行為は違法であり、財産刑に当たるが執行機関が未整備なのと人道的な批判から有名無実化している。
今年は立法元年のため7月だったが来年から毎年4月に配布される。
これが新しい時代の自由なのだろう。
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