3-5

ヤツの右脇の辺りに、俺の知る限りなかったはずの刺青が、そこにあった。それも、まるで警察の味方である事を表しているかのような🅿の印が…。


俺は、ゆっくりと、ダンに近づいた。


ダン「よぉ、クリス。黙ってあそこで待っていればいいのに。それともお前もあまりの暑さに水浴びをしたくなったのか?」


クリス「まぁ、そんなとこだ。」


俺は、適当に言葉を濁した。


クリス「ところで…お前に一つ聞きたい事があるんだが…」


ダン「何だよ。ずいぶん他人行儀な言い方だな。どうしたんだ?」


クリス「その…だな。…つまり、その右脇のタトゥーについて聞きたいんだが…。まさかお前、警察と何か関係があったりしないよな?」


ダン「…」


ダンは、一瞬、答えに言い淀んだが、こう言った。


ダン「そんな事あるわけないだろう」

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