第18話 ユング明晰夢

ユング心理学では睡眠時の『夢』を重視する。

特に目が覚めてからも記憶に鮮明に刻まれた夢を『明晰夢』と言います。

今朝がた、見た夢が強烈だったので、明晰夢として記しておきます



私は、北野武監督の映画に出演が決まり、出演者全員が集まった顔合わせに臨んでいた。

 出演者全員が初顔合わせということで集まっている。

 いつもの北野組とよばれる俳優や陣女優さんは誰もいない。

 いずれも見たことがないような俳優陣だ。


 唇が生まれつき変形していて、本当は人前に出るのは嫌いだとう陰気は男性が出演するというので驚いている。

 私はもうカンヌでレッドカーペットを歩くという下世話な妄想しかしていない。

 こんな幸運にあずかれるだなんてと思っていると、急にトイレに行きたくなった。


 私が行きかけると、北野武も「ちょうど俺も行きたかった」といって立ち上がり、私を追い越す勢いでトイレに向かう。トイレはタワービルの施設の中にあるようなト近代的でラグジュアリーで、ちょっといい気分。

 トイレの前で男女に分かれる時に、北野武は「この映画は成功するって決めたんだ」と、私を諭すように言い聞かせて来た。


この映画は成功すると、俺が決める。


成功すると決めてから撮るんだと。


 目が覚めると、「えーっ、これが本当に夢だったの?」と叫びたくなるぐらいのリアリティがあったので、明晰夢として書き残します。

 くどいようですが、レッドカーペット歩いてみたかった……。


そして、成功すると自分が決める。

成功すると決めてから行動する。

何らかの悟りのようでもありました。


ユング心理学で注目するとしたなら下記のシチュエーションでしょうか。


*世界的に広く知られた有名人にスカウトされた優越感→普段はそういった華やかな場には縁がないという劣等感を持っている。

*唇が変形した陰気な男性→これは私自身の反映です。今年の三月頃に差し歯の前歯が四本ごっそり抜けました。そのため新しい差し歯を五本入れたのですが、いまだに慣れない。発音が小さな子供みたいに「~でちゅう」みたいになるので恥ずかしいと思っていること。

*北野武の映画出演常連者が一人もいないこと→過去をまっさらにして再出発

*前衛的なトイレ→過去は捨てて、誰もがあっと驚くような前衛的な未来へ迎え

*最後に、北野武の「成功するって決めてから行動する」のアドバイスが胸に刺さった。夢から覚めても、本物の北野武に言われたような実体験感があった。


 いつも今ひとつ自信が持てない私を私が叱咤したような夢でした。

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