第9話 短歌教室

 私の大学時代の恩師が大学教授を定年退職されたことをきっかけにして、短歌教室に通っていると、おっしゃいました。

 第2話で書いた英語教室の先生です。

 もともと専攻は英詩の先生でいらっしゃるので、短歌に興味を示されるのも自然な感じ。英詩というと、代表作は『マザーグース』でしょうか。


 マザーグースは子守歌です。

 なのに、赤ちゃんを入れた籠を大樹の枝に置いていたら、風で飛ばされひっくり返って落ちゃったという、妙なオチが必ずつきます。

 最後は転倒、落下率が多い子守歌。

 英国人は、こんな歌を聞かされながら育つんですね。

 精神衛生上、いかがなものかと思うのですが、誰も「いかがなものか」とは言わなかったから、脈々と歌い継がれているんでしょうけれど。


 そんな先生が短歌に転向。


「基本31文字だからねえ。ひとつの単語、動詞、助詞といった『言葉』や『調べ』を本当に吟味し尽くされているのかを、自分に問いかけながら作らないとダメだよね」


 と、金言のようなお言葉を頂きました。

 自分を疑え。

 それは当然のことながら、小説にも置き換えることができますよね。


 私も先生と同じ短歌教室。

 通おうかなと、検討中。

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