3抄 〜初恋にゆれる百合少女が学校で心の内をつづっていく唄〜

はいかぐらっ。

〜初恋にゆれる百合少女が学校で心の内をつづっていく唄〜



いつか、想い伝えられたらいいな

けれど知ってるの、こんな不器用な自分じゃダメだから


もし無力なままじゃなくて、

できること精いっぱい努力したら

今よりもっと、一緒にいられるかな?

こんなわたしの願いだって、ただの幻想じゃないハズだから


夕闇の零れ桜を踏みしめた

明くる月、きみとふたり手を繋いだ仄暮の廊下


また明くる月、薄暗い教室に溶け込んだ後ろ姿に想いを馳せる

良くも悪くも、あたらしい毎日に胸おどらせた日々


けれど、忘れてないの

自分なんて、じぶんなんて、

想い伝えられなかったら、ここに来た意味も、来る意味もなくなるのかな?


まだまだ足りない未熟な自分

無邪気に「好き」って抱きしめられても、どうすればいいかわからないの


立派な理想のわたしなら、もっと好きになってくれるのかな?

相違が、ひずみを生んでいく


ダメなんかじゃない

押しつぶされそうなら、くぐってしまえばいい

優しさが心に染みるなら、正面から受け止めればいい


うれしい、さみしい、ありのままの心

日々、月々、年々、すこしづつ重ねていく毎日は宝物のように


すこしくらい勇気を振り絞って

今までの出来事は、決して幻なんかじゃなくて

だから、あの頃より少しくらい大胆になってもいいよね?


だってわたし、あなたのことが大好きだもの

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