空っぽの募金箱

 彼氏に浮気をされた。

 寂しがり屋の私はひとり、見知らぬ男から声をかけられるのを路上で待つ。


 誰でもいいから、私を温めてほしい。

 誰でもいいから、愚かな私に愛をお恵みください。


「お姉さん、ひとり?」


 怖気づいた私の唇は夜の冷たい空気に触れる。

 ああ、今日も私は彼を忘れられないのね。

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