自力で諦めた自立

 将来への漠然とした不安は常にある。


「宝くじでも一発当たらないかな」


 会うたびに友人はそう漏らすが、僕は思う。


「他人に決められた舞台で、他力に頼るなよ」


 なんて言えたらいいのに、僕はいつも曖昧に笑って同意するだけだ。

 あーあ。僕たちはいつまで不平や不安を簡単に受容するんだろうか。

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140字小説集・風刺系 藤崎 柚葉 @yuzuha_huzisaki

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