第16話 カスタム本番前


カスタム配信が終わったので今から飯を食いにいこうって話をすると渋々良いですよっていってくれた。

てなわけで回転寿司にしてあげますかね。


(プルルルルル)

「ん?誰だ、あぁなんだ、叔父さんか」


「何叔父さん」


『お、雅、今から用事ある?』


「めっちゃある。それじゃ」


『ちょっと待って!君に話すことあるの!』


「達?」


『なんと君達に後輩ができるのさ!』


「へーそうなんだ。俺もう疲れてさっさと凪達と飯食いにいく予定なんだけど」


『連れてって☆』


「全額払うならいいよ」


『良いだろう!』


よし、言質は取った。


「んじゃ、駅前で集合ね、俺達待っとくから」


『じゃあすぐ向かうから待ってなさい!』


てなわけで駅に向かうとしますか。


◆──駅前


「すまん、二人とも待った?」


「いや、待ってないよ!」

「全然待ってないです!」


「さっき言ったようにもう一人来るらしいから待とうか。あ、いた」


「え、あれって…」


「やぁやぁ若者諸君、元気かい?」


「「しゃ、社長!?」」


「雅くんなんでここに社長が!?」


「なんか話があるんだって。飯奢ってくれるらしいからゆーるしてちょ☆」


「いや、別に良いんだけどさ!社長来るって聞いてないよ!」


「ほらほら三人とも、焼き肉にでも行こうじゃないか」


「わーい、叔父さん大好きー」


「「叔父さん…!?」」


「あ、やべっ」


◆───焼き肉店にて


「社長と雅くんって親戚なの!?」


「コネ入社ではないから安心してね」


「コネじゃないコネじゃない。あ、店員さんコメお願いしまーす」


「コネコネコメ…プッw 」

なんか変なところでツボっている凪。


「ほら食べな、社長が奢ってくれるらしいから。どんだけ食ってもいいよ」


「で、できればお高めの焼き肉だし少し遠慮してくれると嬉しいかな?」


「は?さっき叔父さん全額払うっていったじゃん。録音してるけど」


「はい、払います」


「で、なんの話だったの?」


「君達に後輩ができます!あと明日のカスタム大会頑張って!」


「後輩?俺達まだデビューして三ヶ月くらいだけど?」


「もう決まってるよ。アイドル的な感じで売ろうと思ってるから優しくしてあげてくれ」


「え、それだけ?」


「だって雅は仲良く飯食べに行ってるのに俺だけ一人で悲しくごはん食べるって嫌じゃない?」


「嫌じゃない」


「嫌なんだよ!あと明日の大会を頑張れって意味もある」


「へー、そうなんだ。あ、店員さん、生二つとタン、あとカルビ二枚ください」


「かしこまりましたー」


「じゃ、話し終わったみたいだし食べようぜ、社長、ゴチになりまーす」


「「お、お願いしまーす…」」


「ほらほら、遠慮なく注文しな。メニュー表見な?」


そう言いながら二時間は焼き肉を楽しんだ。


「叔父さん、飲み過ぎ」


「飲まなきゃやってらんねぇよ社長なんてよー!」


「じゃあなんで社長になってんだよ…」


「…まぁ昔の事になるし、暗い話にはなるんだがな?十年ちょっと前かな?好きな人がいたんだ。その人は病気になってて数年前まで病院で暮らしてたんだ。その時に見せてもらったのがVTuberだった。一時期あまりにも落ち込んでいて、痩せ細っていた彼女がこんなにも明るくなれるのか、そう思ったんだ。まぁもう亡くなっちゃったんだがな」


「…それって社長室に飾ってある写真の人?」


「お、よく知ってるな。まぁ最近の物を受け入れる性格だったし、会社を立ち上げるくらいの金はあった。だから、彼女が好きだったものを仕事にしようと思ったんだ。なんかごめんな!暗い話しちまって」


「いや、大丈夫。そっか。俺も頑張るよ」


「おう、頑張れよ!なんなら明日の大会も優勝して知名度あげてきてくれ」


「分かってるよ。少し待っててくれ、タクシー呼んでくるから」


「あいあい。ついでに水買ってきてくれ」


「わかったよ」


叔父さんが会社をやってる理由を初めて聞いた。そんな理由があったとは1ミリも聞いたことがなかった。

俺には社長が、叔父さんが目指してるものと背負ってるものがそのでかい背中から見えた気がしたんだ。


「頑張れよ、雅」




◆──あとがき


あの、マジで忙しくて投稿できませんでした。すみませんでしたぁぁぁぁぁ!!!

みなさん初耳だと思うんですけど私一応学生の身ではあるので新学期に入ってからと言うもの本当に忙しくてですね。


投稿頻度は本当に不定期にはなるんですけど最低一週間に1.2本出すのでご了承ください。


字数が少なくなったりクオリティが低くなったりなどはできるだけしないようにしますのでよろしくお願いします


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