筒
僕は自分を愛することをやめた怠惰を
神様に見つけて欲しくて
真昼間に外に出た
体という筒の中にあるものを
もう随分昔から把握していない
今日飲んで食べて
明日飲んで食べて
どんどん混ざっていく
細胞の記憶を追わないまま
自分を愛したりしてごめんなさい
背中から足先まで突き刺さっている
筒に抜ける太陽の光と
その屈折率だけで
健康を測っている
根拠のないものが好きだ
眠りがくると安心する
急いで夢の中へ帰る
その中で僕は砂粒となって
他人の靴の裏に挟まり
知らないどこかへ連れて行かれる
この時、
僕と記憶の距離感は冷たく
筒の中身が不安になって
全部を白状するのを
どこか期待している
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