金木犀

金木犀香る朝

自転車に乗り

息を深く吸い込んだ


鼻を通った香りは

味を楽しみ

情感を反芻する


視界には映らないが

浮かび上がった

圧倒的な存在


謙虚に見えるその花

傲慢な香

通行人みちゆくひとを惑す


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