第10話・加護
【うん。したよ。カレンに加護を与えて見たの】
【いや。加護って?え?何ユウヤって神だったの?】
【あ、うん、ついさっき色々あって神になった。まあ。その話は今度お酒でも飲みながらするわ。そんでカレン体の調子はどう。お試しでカレンに加護を与えてみたけど】
【調子はどうって?それはもう恐ろしく良いわよ。良すぎてびっくりするくらいよ。取り敢えずユウヤ。あんたは自分の与えた加護がどれだけの効果を出すか知ってる?確認した?】
【そういえば。してないな】
【でしょうね。じゃあ。教えてあげるわ。今回ユウヤが私にくれた【ユウヤの加護【強】】の力は全ステータス+1000にスキル【速読】付与・エクストラスキル【博覧強記】付与・即死回避・被ダメ減少・与ダメ上昇・魔族友愛・獣人友愛・エルフ友愛・精霊友愛よ】
【それは強いな。というか普通にヤバいな。全ステータス+1000の時点で世界最高峰のステータスが丸々一人分以上追加されてるようなものなのに、そっから各種スキルに。4つの種族に対しての友愛か。うん。普通に物語の勇者が神から与えられたスキルと左程変わらないレベルで強いな。ハハハ。笑えるわ】
【そうなのよ。もう。本当にビックリしたわ。でもまあ、私にこんな強い加護をくれてありがとう】
【いや。いいよ。カレンにはいつもお世話になってるからな。あ、もしも俺の信者で加護を与えて欲しい人がいたら言ってね与えるから、ん、というか待てよ。
カレンお前俺の信者じゃん?え?何お前俺の事慕ってくれてるの?そこれそ信者に認定されるほどに】
【それはもちろん慕ってるわよ。私のピンチを幾度となく救ってくれて。私の為に竜王とすら戦ってくれて、そして私にいつも変わらずに優しく接してくれて。慕わないわけがないでしょう】
【お。おう。そうか。まあ確かに言われてみればそうだな。俺何だかんだでカレンの為に滅茶苦茶凄い偉業成し遂げてるな。
まあ、俺としては報酬にカレンの書いている本・【秘め恋語り】の続きを一番に読めればそれでいいからさ】
【フフフ。分かってるわよ。全くもう本当にユウヤは本が好きなんだから】
【それはそうだよ。本は俺に取っての人生のような物だからな】
【その言葉、初めて会った時と変わってないね】
【そりゃそうさ、人間そう簡単に変わるもんじゃないからな】
【そうかしら?私はユウヤに出会って結構変わったけどね。もちろん良い方向に。あ、ゴメン仕事が入ったわ。じゃあもう念話切るね。神になった経緯今度聞かせてよね】
【ああ。もちろんだとも】
【楽しみにしてるわ】
カレンのその言葉と共に念話は切れた。
「何か思った以上に長話したな。いや。でも何だろう?カレンは俺に恋をしてるのか?
今まで何となくそういうのは意識してこないようにしてきたが、落ち着いて考えたらカレンの書いてる【秘め恋語り】の中に俺とカレンに似た設定と容姿のキャラクターが出てカレンが片思い中だったからな」
・・・・・・・・・・・・・・・
「いや。普通に惚れられてね?俺?でもなあ。俺としてはカレンと付き合って結婚するって未来が描けないんだよな。
もちろんカレンは可愛いさ。長く綺麗な赤髪でボンキュッボンでスタイル良くて、性格も一緒にいて楽しいと思える。
でも。あくまで友人なんだよな。それにもし付き合うとかなったら今書いてる【秘め恋語り】に確実に影響が出るだろうからな。
それは一読者としては避けたい。・・・・・・・・・うん。よし。考えるの止めよう。考えたって答えは出ない。神の権能を試していこう。清々しい程の現実逃避だ」
「そんなわけで試していくのは【作る力】です。作って行くものは無難に俺の全力にも耐えられる魔法触媒もとい神器を作って行こうと思います。
因みに形態は邪魔にならないように指輪をイメージしてます。
というわけで必要なのは神力50万で終わり。
まあ、真面目に説明すると。どうやら神力を10万以上使えば神の力にも耐えられる俗に言う神器が作れるらしい。
それをせっかくなので通常の5倍である50万使い今の上位神並の力を持つ俺の力に余裕で耐えれる神器を作っていこうってわけだ。
ほんでまあ神力を込めてったら身体から脱力感が襲うとともに神器が完成しました。超簡単に出来ましたって話。神力って超絶便利。
形は俺のどの指にも収まりそうな指輪。邪魔にならなくて素晴らしい。早速鑑定していきましょう」
【神器・魔法触媒用指輪】
効果
必要MP半減・魔法威力2倍・サイズ自動調整・不壊・呪い無効化・毒無効化・即死無効化・魔法ダメージ激減・物理ダメージ激減・精神支配無効化・魔法威力調整・魔法範囲調整・詠唱破棄・MP回復速度大幅上昇・魔法威力大幅上昇・魔法範囲大幅上昇・MP2倍・魔力2倍・装着時違和感ゼロ・フィット感抜群・自動障壁・魔法吸収・MPストック
・神ユウヤが通常の5倍もの神力を注ぎ込み始めて創り出した神器。
・明確にどのような効果を持たせるか決めずに作ったため。自動的に良さそうなのが割り振られて作られた物。といっても効果は神器だけあって恐ろしく強く、下手な神器よりも優れている。
・多分というか確実にかの有名な聖剣・エクスカリバーに並べるレベルで強い。
・・・・・・・・・・
「我ながら恐ろしい物を作ってしまった。かの有名な聖剣・エクスカリバーに並べるレベルって・・・いや強すぎんか?
でも、能力みたら並べそうだなって思えるくらいに化け物なんだよな。
何だこれ?簡単に説明するとこの指輪は絶対に壊れなくてつけてるだけ魔力とMPがアホほど上がって、回復して、詠唱なしで魔法の威力も上がって、それでいて自由に威力範囲調整出来て魔法・物理ダメージ激減に即死やら呪いやら毒等の絡めて系統も無効化、魔法に至っては吸収できると。さらに自分で気が付かないような不意を突かれた攻撃をされても自動で障壁が展開されて守ってくれる。
うん。何それ強すぎんか?というかこの指輪に並ぶ聖剣・エクスカリバーってどんな能力してるんだよ。
見てみたいわ。まあ気が向いたら城の宝物庫に侵入してみるか。さてと、じゃあこの指輪は取り敢えずずっとつけておくか。つけてても利益しかないからな。
さて、じゃあ一通り俺の神の力の確認は終わったし。読書タイムと行きますか」
そして俺は思う存分本を読みました。
因みに本を読んでる間にカレンに惚れられてるんじゃねって疑惑はすっかりわすれてしまいました。我ながら良い記憶力してるわ。
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