第四十一篇 テーマ「言葉狩り」 ジャンル「サスペンス」
私たちの村は古くから言葉狩りを行っていた。
言葉に悪意があると、その人は村から追放されるのだ。
村人たちはいつも神話のように言葉狩りの必要性を伝えていた。
ある日、ある人が失言してしまった。
本人はただのミスだと言い訳をしたが、周りの人たちはすでに悪意を感じ取っていた。
さらに、その人はこの村に馴染みのない人であった。
村人たちは密かに集まり、決定を下すことにした。
その人を村から追い出すことだった。
その人が村を出た後、村に奇妙な現象が起こり始めた。
あちこちの家には窓が割られ、人々の私物が盗まれるようになっていた。
しかも、村の中でものくろが目撃されたという噂も広がっていた。
村人たちは恐れを感じ、村長に報告をした。
村長は村民たちに調査を命じた。
すると、自治会会長から次のような報告が寄せられた。
「犯人の犯行現場から失言者の名前が書かれた紙片を見つけました」
失言した人が事件の被害者になったのだ。
言葉狩りをすることの危険性を知った村人たちは、言葉に気をつけるようになった。
それでも警戒を怠り、失言する者がいたら、言葉狩りによって村から追放されるということを再認識した。
数日後、村長と失言した人が話をしていた。
村長が彼女を労わり、彼女はその場で泣き崩れた。
彼女が悲しみに浸る中で、村の人々による言葉狩りが正当化された。
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