『クリープショー/Creepshow』1982

ホラースプラッタ界のレジェンド達が全力で楽しんで作った映画!



過去のおもしろ恐怖体験のおかげで

なんとか最期まで鑑賞できた映画。



小ネタ小噺ショートショート「ド、ド、ド、ド・・・」参照

https://kakuyomu.jp/my/works/16817330655278900613/episodes/16817330655363913285


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この映画をご存じの方は

やたら前置きが長い理由。

ご理解頂けると思われ。


映画の予告編映像には「G」がガッツリでているぞッ!




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5話の短編で構成されたオムニバスホラー。

1950年代、

アメリカではECコミックと呼ばれた

ホラー・猟奇殺人・SFメインの雑誌が大人気。

クトゥルフ神話で有名な老舗中の老舗ウィアード・テイルズ(Weird Tales)もこの中に含まれる。

レジェンド達のベースは

この時代のコミックや小説で培われた。



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『クリープショー/Creepshow』

1982年/アメリカ/120分/ホラー


原作・脚本:スティーブン・キング(文学界の巨匠・神)

監督:ジョージ・A・ロメロ(ゾンビの父、ゾンビ映画の始祖・神)

特殊メイク:トム・サヴィーニ(ゾンビ造形の始祖・神)

制作:リチャード・P・ルービンスタイン(キング、ロメロ作品の制作多数)

製作総指揮:サラ・M・ハッサネイン(死霊のえじき制作)

音楽:ジョン・ハリソン(クライヴバーカー「血の書」監督)

コミック・アーティスト :ジャック・ケーメン(ECコミック作家)



今現在では「映画界」だけに留まらず

一般常識の範囲にまで影響を及ぼしたレジェンド達。

そんな人々が

子供時代から大切にしている「自分の中の宝箱」

持ち寄って映画にしたら!?


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映画で魅せる「ECコミック」の構成となる作品。

オープニングエピソードとエンディングエピソードに

読者だった50年代世相が織り込まれ

それが「映画」というコミック本のカバーにもなっている。



映画『クリープショー/Creepshow』の劇中に登場するコミック。

劇中、一部が

効果的に使われているのみなのだが、

実際には

映画全編がコミックス化されている。



一度は出版されたようだが

その時代には存在を知らない。

後年、オークションで見た時には

手が出ない価格だった。



某映像サイトで

今現在 コミック全編を鑑賞可能だった。

ありがたい話である。

電子書籍でもいいので復刻してくれないかなあ。

手元でドキドキしながら読みたい。



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<オープニング>

ホラーコミックを厳格な父にみつかり捨てられてしまうビリー。

打ちひしがれるビリーの元に死神が訪ねてくる。


ビリーが読んでいたホラーコミックの内容が

本編エピソードとなる。



少年ビリーを演じるのは

スティーブン・キングの実息 ジョージ・ヒル!

当時6~7歳?


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第一話 「Father's Day」(父の日)

父の日の祝いの宴。

館に集まる親族。

横暴な家長は既に殺され、安堵する一同。

その頃、家長である故人の娘は

一人 父親の墓の前にいた。


ロメロ的なゾンビと

泥沼化した人間模様はキングの得意とするところ。

見事な融合で

とんでもない物語が誕生。





第二話「The Lonesome Death of Jordy Verrill」

                   (ジョディ・ベリルの孤独な死)

農夫ジョディ・ベリルの家の前に隕石が落ちてくる。

焼けた隕石に触れ火傷を負うジョディ・ベリル。

隕石は金になると期待し夢想するが、触れた指先に異変が・・・?!


主演はスティーブン・キング ご本人!

ラヴクラフトの「Color Out of Spaceー異次元の色彩」を

スティーブン・キングがアレンジ。

アレンジというよりも

「スティーブン・キング版/Color Out of Space」か。


クトゥルフ神話といえば

ECコミックや その系統のジャンルにとっては

始祖とも言える。





第三話「Something to Tide You Over」 押し寄せる波/潮騒

ハリー・ウェントワースは恋人ベッキーと2人

浜辺にいた。

ベッキーの夫は

二人の仲を許せなかった。


海から「やってくる」ストーリーは

海外では定番王道怪談話の1つ。

キング自身もいくつか書いている。


「不倫の報復」を企てた夫はレスリー・ニールセンが演じている。

「フライングハイ」「裸の銃を持つ男」シリーズなど

コメディアンとしてのイメージが強いが

実際クールで かなりの演技派だ。

志村けんとのコントは今観ても面白くて大好きだ。





第四話 「The Crate」箱

大学の構内。

突然見つけた古く大きな木箱。

守衛から連絡を受けた動物学教授デクスター。

調べると中身は人間すら喰らう謎の生き物。

デクスターは友人であり同大学教授ヘンリーに相談する。

悪妻の横暴に悩む英文学教授ヘンリーは

木箱の怪物に悪妻を食わせることを思いつく。


静かで知的な役どころの多いハル・ホルブルック(ヘンリー)

やはり知性と権威ある役の多いフリッツ・ウィーヴァー(デクスター)

悪妻役のエイドリアン・バーボーは どんな役も器用だ。

小品とも言えるストーリーだが往年の名優集結。


海外での本作紹介「コメディであり恐怖の寓話」的な紹介が目立つ。

ハロウィンのホラーアイテムとして

この「木箱」が怪物とセットで大人気。





第五話 「THEY’RE CREEPING UP ON YOU!」奴らは群がり寄ってくる!

会社社長アプソン・プラットの潔癖症だった。

大都市のビルーペントハウス。

真っ白で先進的な部屋に引き籠り

頭脳コンピューターで部下に命令する日々。

アプソン・プラットが、この世で一番嫌悪し憎悪するもの

月3200ドル掛けても一向に減らず繁殖を続けるゴキブリ。


映画史上最大数の「ホンモノのゴキブリ」が登場する本篇。


なにが凄いというと

画面が埋まる程のゴキブリ。

小型1匹でも「!!!」な人が多い中

劇中 画面が埋まります。

画面にゴキブリの大アップも映ります。


何度も言ようですがッッ!!


全部ホンモノのゴキブリですから!!!



主演を務めたE・G・マーシャル氏

名作「トラトラトラ!」から

スティーブン・キングの「トミーノッカーズ」にも

出演されている往年の名優。

普段は大統領や弁護士、裁判官、将軍等

時代の名脇役として名を遺す人。


狭い空間で

あの大量のゴキブリと・・・

すごい人だ。

体中ゴキブリにまみれる・・・

すごい人だ、すごいよ。


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殺虫剤メーカーの研究室や

生き物調達会社からのレンタルで

撮影されたと聞く。

撮影後

予想通り

借りたゴキブリの数が合わなかったそうだ。

それに気が付いたメーカーも凄いが

数を合わせるために

必死でゴキブリを探し回るスタッフも凄い。

映画製作への熱い想いは

ゴキブリすら掴めるのか!!


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<エンディング>


エンディングエピソードは実に秀逸だ。


ゴミ回収員2人

ホラーコミックを覗き込んでいるシーン。

雑誌を持っていないヒゲの男は

本作でも特殊メイクを担当するトム・サヴィーニ。

この人のおかげで

80年代ホラーは傑作が大量に誕生した。


オチは見事。


劇場公開当時

「XYZマーダーズ」との同時上映。

サム・ライミ監督作品との組み合わせは

絶妙であり、夢の盛り合わせ。



この後

劇場版としてシリーズ化し。

近年のドラマ化へ。


ドラマ版スタート時

ジョー・ヒルがインタビューで

劇場版「クリープショウ」当時の思い出を語っている。

ベストセラー作家となった

スティーブン・キングの息子ジョー・ヒル。

二重三重に面白く貴重な話が沢山聞けた。


しかし

若い頃のスティーブン・キングそっくりだなあ。

さすが親子。

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