季節外れの来訪者



「びょえー!」


「うわーっ」


ガタガタッ。


バリン。


早朝に

洗面所から

モルモットのお姫様の絶叫がっ!

ハモった声は

おとうちゃん。


何かが割れた音。


大好きなおとうちゃんに

ついて行った姫。


事件発生!?


驚いて洗面所に向かう・・・

ニンゲンよりも早かったのは

もふもふ団の漢気軍団ハムスターども


姫のピンチに

一瞬で飛んでいく。




「真冬なのに蚊だよ」


「えー、こんな時期に!?」



洗面台の横に姫を座らせて

楽しくおしゃべりしながら

朝の身支度をしていたのだ。


いきなり姫のすぐ近くに

蚊、出現!


姫、ビックリ。

おとうちゃんは咄嗟とっさ

姫を抱き上げ

浮遊する蚊を払おうと

片手を振り回し・・・


壁にかけていたドライヤーは

洗面ボウルの中で

ガラスのコップと共に

悲しい姿。



「姫にケガがなくてよかったよ」


ビックリして涙ぽろぽろの姫を

撫でながら

おとうちゃんは言う。


ヒゲ剃り中だった おとうちゃんの顔。

顔が切れている。


「姫が無事なら

 俺は無傷!」


強気なおとうちゃん。


腕の中のモルモットのお姫様は

おとうちゃんの撫でを

堪能・満喫中。




そして誰よりも速く

駆けつけた

もふもふ団の漢気軍団は・・・


見事 蚊を成敗していた。



なにがどうして

こんなに素早い動きだ?

漢気軍団。



おとうちゃんいわ

気が付いた時には

漢気軍団が

勇者パーティー宜しく

モンスターを撃破していた。

のだそうな。


なんだよ、

カッコイイじゃあないか。


もふもふたちにもケガはなし。





猛暑・酷暑で

巨大化した蚊であった。

真冬であっても

油断できないなあ。



















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