足の裏


もふもふの個室ゲージにある寝床。

出入り口を開けた木箱がある。


み噛みし易い程度に硬い木材で

加工もしやすい。

天井部分は蓋になっていて、

そう簡単には開かない。


寝床内部では

思い思いの布団で寝、

寝相も様々。


ぷぴー。

ぷくく。


いびきも聞こえる。



おとうちゃんのシャツで寝ている仔。

敷き布団のシャツも

シワ1つなくピシッ!と敷いて。

おとうちゃんのシャツに

くるまりながら端を抱きしめて寝る。

起きるたびに

敷き布団のシワを伸ばす。



各自、個性の違う仔たちだが

唯一共通点がある。



寝てる時に

出入口から必ず

足の裏が見えている。


本格的に寝る時には

中から

巣材にしている

短冊状に切ったティッシュで

出入口を塞ぐ。


ぎゅーぎゅー。


その合間から

ズボッ!と。

可愛い足が飛び出してくる。


こんなに小さい足なのに

ちゃんと指もついている。

プチプチッとした肉球も

キレイなピンクで

健康そのもの。


誘惑に負けて

そーっと触ると

ピコピコ。


起こさないように気を付けよう。


つん。

ピコッ。



足の裏と

鼻先が並んで出ていたりもする。





体力自慢のマッチョメーン。


様子を見に来たニンゲンの

気配は

見なくても判るようだ。


程よく近づいてきた処で

キッチリ閉めた天井の蓋を

ブッ飛ばして

飛び出してくる。


ビックリしたニンゲンの顔をみて

ニヤリ。

マッチョメン様はご満悦のようだ。
















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