猫を殺した

 

第1話

 猫は好きだ。餌を持って近づけば、僕がどんな人間にも関わらず、近寄って来てくれる。僕は猫を撫でる。やさしく、やさしく。そして油断している隙に、足で蹴り飛ばし、抵抗出来なくなったところを包丁で刺す。ニャーと大きな鳴き声を上げるも、何回も何回も刺すと、鳴きもしなくなり、ぐったりとした様子になった。多分、死んでしまったのだろう。血を触ると温かく、生きていたんだと実感する。そして気分が高揚する。命を奪うという行為はなんて愉しいんだろう。

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