建築における騒音問題
たまには建築系の話も書いてみます。私にとっては仕事も道楽のひとつなので(クライアントの方が読んでいたら申し訳ありません。決して適当にやっているという事ではありません。楽しんでやっているという意味です)。
先日仕事場のエアコンが交換になりました。古いビルでベランダが無いので、室外機は屋上に置いてあります。最上階の住人から音の苦情が入ったそうです。エアコンはビルのオーナー設置なので、最新型に変えてくれるというのであれば特に文句も無いんですが、本当にその室外機が原因なのかどうかが心配です。
音の問題は非常に難しいです。よくマンションなんかで上の階の足音がうるさいなんて話は聞くと思います。前に私の住んでいるマンションでも、子供が駆け回る足音がうるさいという話が出たんですが、その住人の上の階の部屋には子供はいません。
真上から聞こえているようで、実は3階ぐらい上のしかも横の部屋の音が伝わってきているなんてことはザラです。以前マンションの床は、小さい梁を無くして床厚を上げる工法が流行りました。もちろん床が厚くなった分遮音が効くというのはそうなんですが、構造体がシンプルな形なった分、逆に抜けてくる音というのが出てきます。
梁なんかない方が、将来のリフォームなんかを考えるといいなと思うんですが、音に関してはそうもいかないんです。色々と形状が入り組んでいたほうが、より広い範囲で音を遮断してくれるんです。ものには固有振動数というものがあって、それに近い波…音も波です…が加えられると、共振と言って増幅されたりするんです。だから色々な形や素材で遮断したほうが良かったりするわけです。
話は戻りますが、仕事場のビルは昔の構造なので。梁も小梁も勿論あります。屋上はコンクリートスラブの上に防水層もあります。多分内断熱で下には断熱材も入っているでしょう。そうして天井は石膏ボードにビニールクロス。
上部に防振ゴムを噛ませたエアコンの室外機があったとして、騒音が問題になる可能性は低いと思います。屋上に置かれた水関係のポンプの音(位置はやや離れています)なんかが怪しいと個人的には睨んでますが、どういう結論になるのか注視していこうと思います。
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