詩集 MIRGLIP
もざどみれーる
ラレンタンドの愚かな風
景色が息をしていない
和音は色を
ラレンタンドの風ばかり
ガラスの獅子が舞い降りて
千切れた夢を噛んでいる
膨れた
羊の群れに地は煙り
ポロロとギターの涙落つ
生の亡骸腐らせて
いつしか独りで
はてと目覚めることもなく
廃れた砂に変わりゆく
ああ ラレンタンドの風ばかり
その
妙に錆び付いて
僕の夢はザラザラと音を立てる……
遮断機に道を絶たれた子犬たち
今日も
がたと震えて また被る
(さあ早く 広く大地に転がれよ
朝露受けた 草の匂いよ)
霧を
聖句を
陶器の
憐れみたまえ
と ただ祈りつつ……
ああ ああ
僕はいつだって
愚かな風を聞いている
愚かな風が鳴らすのを
空に
今宵も銀の風見鶏
惜しむことなく
聖なる母は
僕の
月の光よ憐れみたまえ
生を
と
嗚呼 ラレンタンドの風ばかり……
景色が息をしていない……
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