第五章 カグレが本物のVTuberになるまで……
第42話 配信後の余韻
天月カグレの配信が終わり、すぐに1つのスレが立った。
それは《今宵の雑談配信を終え、天月カグレについて改めて語り合おうぜ!》というものだった。
スレ主『取り敢えず、最初に言っておくことは皆決まってるな?』
『あぁ、当たり前だぜ。決まりすぎていると言っていい( -ω- ´)』
『よし、じゃあ行くぜ………せーの!』
『『『天月 カグレ可愛すぎんか?(スレ主含む)』』』
視聴者たちは配信の内容とか細かいことは取り敢えず置いといて………天月カグレの初々しい配信をただただ語り合いたかったのである。
その為、このスレが立ってから数分で多くの視聴者たちが集合し、『可愛い』を
スレ主が『一旦ステイステイ( ̄▽ ̄;)』と、宥めても数分はコメントが流れ続けた。それぐらい天月 カグレのあの配信のインパクトが大きかったと証明されていた。
スレ主『ふぅ、ようやく収まったな。取り敢えず……今回の天月 カグレの配信について語っていこうぜ。そして互いに情報を共有して良いものにしていこう!』
『助かる。さすがスレ主』
『感謝するぜ』
『え……今回の配信何かあったの?←見逃し勢です。説明頼みます』
スレ主『OK。じゃあ見逃し勢の為にも、一から整理しつつ語っていこか』
という事で話がまとまり、スレ主を中心にスレは大きく展開して行く。
☆☆☆
スレ主『よし、じゃあ早速始めるぞぃ。
まず、最初に……あの新羅ムニに成敗され声バレ→逆炎上した天月 カグレだな』
『あー、うん。あれは激闘だった』
『結果的にはストレートの惨敗だったけど、試合内容的には良いものだった』
『どっちも上手すぎるし、レベル高すぎたよな』
スレ主『そそ、そんでその配信から次の配信が今日の配信だったってワケ』
『どんな感じで来るのかな~って思ったけど……
最初は案外普通やな→大どんでん返し→はぁ!?』
『完結過ぎてワロタ』
『まぁ、色々とヤバかったな』
『あぁ、ビビったぜ('ㅂ' )』
スレ主『最初はいつも通りの挨拶からスタートだったけど、いつもの勢いは当然無くて様子見って感じだったかな?だけどうん、やっぱりボイスチェンジャーは不評だったよね』
『イヤホンだったから、やはり耳ぶっ壊れたわ』
『⬆相変わらずの耳ぶっ壊れニキいるわWWW』
スレ主『そう。オレらがそうコメント連打したからかは分からないだけど、その直後に天月 カグレはボイチェンをオフにして素の声で謝罪のコメントをしたんだ』
『え!?あ、そうだったんだ……後で確認に行くわ~』
『⬆最高だったぜ、切り抜き師さん早よ拡散頼むわ~~』
『うん。でも、やっぱりいい声。透き通ったというか聞き心地が良かった』
『それにな……言葉自体がお淑やかで、丁寧。謝罪の気持ちがかなり伝わってきた。元々の性格がそうなのかは知らんけど、中の人が意外過ぎて驚愕はしたよね』
『ASMRとか歌枠とか色々やって欲しくなったわ』
『わかるわかる。ついついぶっ壊れた耳を酷使してイヤホンの音量上げちゃったもん』
『⬆のニキは置いといて、礼儀とか作法とか常識とか……なんか育ちのいい子なのかなって思ったわ』
スレ主『Zweiでは珍しい清楚系かと思いましたね…』
『流石スレ主、話が分かりますね』
『俺も思った。声も雰囲気もそんな感じが強いね』
『まぁ、今までのことがあるから完全なる清楚系だとは絶対に言われないんだろうけど……敵も多そうだし、これから色々と大変かもね…』
『それは、そうだけど………………』
『うん。しゃーなしかな。自業自得ってやつさ』
なんて、趣旨から外れそうになったところで…
スレ主『まぁまぁ。一旦話を戻そうか……』
一呼吸間を置き、再びスレ主は始めた。
スレ主『じゃあ、質問コーナーについて話をしていこうか』
『賛成ですネ』
『オデもその話がしたかったんや』
『⬆のアンチは取り敢えず置いといて、余韻に浸らしてくれや( ・᷄ὢ・᷅ )』
スレ主『お前らギスギスすんなって。仲良くしようぜ!アンチだろうが推しだろうが……仲良くお前らは視聴ってことは変わらないんだからな。
──って、脱線しすぎなんでもう勝手に進めるぞ~酷い荒らし・アンチはこれからバンバン蹴るからな』
と、スレ主は圧を出しつつ。
スレ主『天月カグレのはじめての質問コーナー。
謎が明らさまに多い天月 カグレ。オレらにとっては最高のコーナーだったな。
まぁ、他の配信者と比べるとかなり小さめで、結果5個しか答えてくれなかったけど』
『いや、でも内容自体は満足してるぞ』
『⬆に激しく同意。特に4~5番目の質問は凄かった』
『質問攻めにしたら逆に困っちゃうだろうしね』
スレ主『まぁまぁ、取り敢えず最初の質問から順々に語り合っていこうや!
──質問1はまぁジャブ程度だったよな』
『うん。でも、予想通り』
『身バレ防止で使う人は多いって聞くよな』
『バ美肉も最近は多いしな。使う事自体に意味はあると思うよ』
スレ主『質問2はまぁ分かってはいたよな……』
『やっぱりって感じ。あのガチャガチャはPONだったんだな』
『それはそう、やっぱりって感じ』
『中の人の人物像が徐々に現れつつあるなw』
『天然ってやつか……(適当)』
スレ主『質問3は地味に気になってた。聞いてくれて感謝してるぞ!』
『ゲームの腕前はやっぱりエグイな』
『スマファミ限定って言ってるけど、センスはありそうだからどのゲームも上手そうだね』
『だな。一つのゲームだとしても、日本ランキング上位だって事を忘れてはいけないな』
スレ主『質問4は………うん。知ってた』
『何となく……言動的にね……』
『予想だけど、相当拗らせてそう』
『⬆に激しく同意』
『くっそワロタ』
スレ主『で、最後の質問5…………はね。うん。よく答えてくれたよね』
『抑えられない衝動。生粋のSっ気がありますネ』
『ドM勢感謝感激やん。(ボイスチェンジャー使って無かったらね)』
『うん、正直あの声(生声)で(ねっとーり、優しく)罵られでもしたら(ワイ)おかしくなるかも……』
『⬆キモすぎ。お巡りさんコッチですよ~』
『いや、男としての本能だからしょうがないよ』
スレ主『正直……ゴホン。なんでもないっすよ…』
『あれ……でも、最後に煽りはやらないって言ってたくね?』
『つまりは……煽り系配信者としては終了ってこと?』
『言い方的にはそうなんじゃないかな?生声というのも確証が持てるよね』
『まぁ、結果的にはいい事じゃない?』
『これでイライラすることもない』
『他の配信者とのコラボが増えるかもね』
『あー、それは助かるかも。もしかしたらZweiの箱企画にも出るかもね』
『もしや…来月からの
『すげー楽しみや』
質問5は視聴者にとって驚愕と感激が入り混じるものであった。そうしてスレ主は役目を終え、後はフリートークになった。
視聴者たちはたっぷりと余韻に浸りつつも、程々に解散していく……これからの天月 カグレに期待を多いに膨らませながら。
『──申し訳ないけど、前のカグレの方が面白かったのにな。煽り系辞めちゃうんだ……』
1つの。大量にあるコメントの中の1つ。本当に独り言かのようなコメントはすぐに埋もれて消える。だが、確かに………視聴者は見ている。
──“期待”を多いに込めながら。
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