第276話 初夢、買いますーストーリー

 伝統的に、1月1日の夜に見る夢が初夢とされています。

 つまり日本はやはり日が上ったところで新しい1日が始まる思考というわけで。

 まあ、このネタはクリスマスイブでやったので省略。


 七福神の宝船とか一富士二鷹三茄子とか縁起の良い初夢の話はありますが、皆さんはどんな初夢でしたでしょう?

 私はなんか回転しながら弓矢を射ると威力が上がるとかいう技の訓練をしている夢でした。……上がるか?

 どうせ見るなら縁起の良い夢を見たいもの。しかし、そうそう都合の良い夢が見られるわけはありません。

 じゃあ、縁起の良い夢を見た人から買っちゃえばいいじゃない。そんな民話が実はいくつかあるのですね。

 これからこういう事をしたら埋蔵金を掘り当てたという夢を見た人にお金を払ってその夢を買い取り、夢の通りに行動したら本当に埋蔵金を掘り当てて大金持ちになりました、というお話。

 夢ってお金で買って良いんだとちょっと驚いたのを覚えています。


 さらに遡ると、宇治拾遺物語に、縁起の良い夢を見たので夢占いをしてもらったら、それを立ち聞きしていた他人が占い師から夢を買い取ってしまい、良い事は全部買った他人の身に起こったという話も。

 これじゃほとんど泥棒みたいなものですけど、夢が売買可能という思考は面白い。

 初夢も縁起の良い夢を見たけど信じてない人から買い取る、という手もあるのかもしれません。更には悪い夢をあえて買い取ることで正夢にならないようにする仕事、とかもありえるかな、なんて考えてみたり。

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