音楽

布の擦れる音がした


目が覚めたので

怯えるしかないのだ


あまりにも部屋が広く見えるので

目を閉じたら

世界が耳から入ってくる


早急に君の手を掴むのだ


少しでも安心したい


こころはいつもひとりである

どんなに力を込めても

ふたりが分かりあうことはない


でも

君のいるあいだは静かでありたい

そうすれば泣いても紛れられるから


トライアングルを見つけるように

君に発見されてほしい

このこころが


やっと響き合っている

つかの間の音楽

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る