第10話

彼女視点


 彼は一応2年間とも、同じクラスなのだなそのことは覚えてないようだ。覚えているなら、きっとギャルゲー好きの都内くんなら、こんなベタ展開で惚れたと気付くだろう。


 「ねぇ、都内くん」


「な・・・なに?」


すっかりあの時のかっこいい姿はない。


 まぁむしろ今の方が愛嬌があって好きだけど、


 「都内くんって辛いこととか忘れたりする?」


「えっ、まぁ思い出して辛くなるくらいなら忘れたほうがいいかなぁ・・・って」


「やっぱり」

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