第22話

2016年5月27日頃であった。


岡山市東区の吉井川の河口付近の漁港に停泊している大型の木造船に、岡山県警けんけいのSAT隊員60人が突入した。


あいつを連れ去って監禁したやくざの男たちを殺傷力がより強烈なマシンガンで撃ち殺した。


あいつを連れ去って監禁していたやくざの男たちは、完全にきちがいだった。


SAT隊員たちは一人残らずにやくざの男たちを全員射殺した。


あいつは救助されたが、心肺停止で生死の間をさまよっていた。


あいつは、ドクターヘリで岡山県の救急救命センターに運ばれた。


岡山県警けんけいは、SAT隊員200人に加えて陸上自衛隊と岩国の在日米軍の海兵隊の合計500人を投入したあと、やくざの男たちが在籍していた北区内にある暴力団事務所5ヶ所で掃討作戦に出た。


(ズダダダダダダダダ!!ドキューン!!ドキューン!!ズダダダダダダダダ!!)


事務所の中にいたやくざの男たちは、反撃することなく全員射殺された。


6月1日の昼過ぎであった。


あいつは、救急救命センターから西大寺にある総合病院の集中治療室に移った。


同じ時であった。


JR岡山駅前の広場であいつと同期で警察学校に入学した仲間たちがタンガンショに署名をお願いしますと街行く人たちに呼びかけた。


あいつと同期で警察学校を卒業した仲間たちは、署名が集まったら上京して警察庁うえのきかんに対して懲戒免職処分を回避してほしいとお願いに行くつもりであった。


アタシは、冷めた目付きでタンガンショに署名をお願いしますと呼びかけているあいつらをにらみつけた。


なんなのよ一体…


あいつは、やくざ組織に出入りしていた疑いがあるのよ。…


あんたらのせいで、やくざ組織を太らせていると言うことに気がつきなさいよ…


その日の夜10時過ぎであった。


アタシがバイトをしているセブンイレブンに沼隈さんが会いに来た。


沼隈さんはアタシに対して『いつまで家出を続けるのかな…』と困った声で言うた。


だからアタシは、思い切りブチ切れた。


アタシは、新しく来たお弁当を陳列ケースに並べる仕事を終えた後、沼隈さんに怒った声で言うた。


「あんたね!!アタシはあいつらと仲直りをする気は全くないから!!アタシは今バイト中で忙しいのよ!!帰んなさいよ!!」

「しほこさん…しほこさんはこのままでいいのかな…」

「ふざけるな沼隈!!この前は大事な部分をり落すだけで済んだけど、今度は命乞いをしてもらうわよ!!」

「しほこさん、まさあきさんのお母さまは、しほこさんにあやまってほしいと言うてるのだよ。」

「イヤ!!拒否するわよ!!わびを入れるのはババアの方よ!!」

「しほこさん、まさあきさんのお母さまは、たったひとりの娘が刃物で顔を切られて大ケガを負った一件を今でもにくみ続けているのだよ。」

ババアがアタシをにくんでいると言うのであれば、アタシもババアをにくむわよ!!」

「しほこさん、そんなことを言うたら本当に刑事告訴されるよ。」

「ジョートーだわ!!受けて立つわよ!!こっちはヤクザの顧問弁護士ベンゴシとアタシの知人に法務省の官僚などに頼んで対抗するわよ!!」

「しほこさん…あんた…戦争する気なの?」

「アタシにセンセンフコクしたのはあんたよ!!」

「しほこさん、この前も言うたけど、ちかこさんは素直でいいこだよ。」

「殺すわよ!!さっきアタシにイチャモンをつけたからここで命乞いをしなさいよ!!」

「しほこさん…」

「帰んなさいよ!!」

「帰るよぉ…だけどこのままでは帰ることができない…」

「帰んなさいよ!!」

「分かったよぉ…しほこさん、しほこさんがちかこさんの顔に傷を負わせたことをあやまるとひとこと言えば、帰るから…この通り…」

「命乞いしろ!!」

「しほこさん、まさあきさんのお母さまにあやまってください。」

「ますますはぐいたらしいわね!!拒否すると言うたら拒否するわよ!!」

「何で拒否するのかなぁ…許しをもらうためにあやまるのだよ…私も一緒にあやまるから…」

「もう怒ったわよ!!ぶっ壊してやる!!」


思い切りブチ切れたアタシは、沼隈さんの前でユニフォームと下に着ていたトップスを脱いだ。


つづいて、白のブラジャーを思い切りちぎった。


衣服の中から、身体を染めている恐ろしい刺青すみがあらわになった。


沼隈さんは、怒った声でアタシに言うた。


「なにをするのだ…やめろ!!」


アタシは、ものすごくするどい目つきでにらみつけながら言うた。


「命乞いしなさいよ!!命乞いしなさいよ!!」

「命乞いしろだと!!」

「そうよ…あんたは上から目線で女をブジョクしたから命でつぐなってもらうわよ!!」

「しほこさん!!刑事告訴されたら困るのはしほこさんだよ!!」

「命乞いしろと言うたら命乞いしろ!!」

「まさあきさんのお母さまにあやまりなさい!!」


双方が怒号を上げていた時であった。


10人の男性店員さんがドカドカと足音を立てながら沼隈さんに詰め寄った。


「おいコラクソジジイ!!」

「よくも上から目線で女を見下したな!!」

「私はここにいるコと話をしているのだ!!部外者は下がれ!!」

「なんやクソジジイ!!」

「やるんか!!」


沼隈さんが言うた言葉を聞いて思い切りブチ切れた10人の男性店員さんは、上着を脱ぎ捨てた。


上着の中から、ものすごく恐ろしい模様の刺青すみがあらわになった。


それを見た沼隈さんは、ひどくおびえまくった。


「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ〜」


10人の男性店員さんたちは、ものすごく恐ろしい目つきで沼隈さんにすごんで行った。


「おいコラクソジジイ!!」

「ここでオトシマエをつけてもらうぞ!!」

「やめろ…やめてくれ…」


このあと、沼隈さんは10人の男性店員さんたちから集団でどぎつい暴行を受けた。


アタシは、冷めた目つきで沼隈さんをみながらつぶやいた。


ブザマね…


えらそうに言うことはいっちょ前で…


ケンカに弱いから話にならないわよ…


アタシは…


あいつの家の親類縁者たち全員を倒すまで徹底的に戦うわよ!!


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