第34話 何気ない会話
デートした翌日、私が登校しようと家を出ると焚翔先輩が待っていた。
「あれ?先輩!」
「おはよ」
「おはようございます!」
「んっ」
先輩は私に手を差し出してきた。
なので、私はニヤニヤしながらこう言った
「え?なんですか?」
「おまっ…もうそれはいいって!」
「ごめんなさーい!だって先輩可愛いんだもん!」
「じゃあ、繋がない」
「やだ!繋ぐ!」
「次は無いからな」
「はーい!」
先輩はコツンっと私の頭を小突くとフッと笑って私の手を取り学校までの道のりを歩いた。
「そう言えば、もうすぐみんなで約束してた海ですね!」
「あぁ、そう言えばそうだったな」
「海開きまでまだ先だし、海には入れないかな?」
「最近暖かいから足くらいなら大丈夫じゃね?」
「一緒に入ろうよ?」
「気が向いたらな」
「えー!だって水元先輩なら絶対入るよ?」
「あいつは気温関係なく入ってる気がするけどな」
「焚翔、何話してんだよ?」
私たちが話していると突然、水元先輩が焚翔先輩の肩に腕を回して話しかけてきた
「水元先輩!おはようございます!」
「詩ちゃんおはよ♪」
「蒼也、急に現れんなよ」
「いいじゃーん!仲よーく歩いてる親友がいたら邪魔したくなるじゃん?」
「なんでだよ」
という訳で、私たちは3人で登校することになった
「で、なんの話ししてたの?」
「もうすぐみんなで海に行く日だねって話してたんですよ!」
「詩が、海に入るのは早いかなとか蒼也なら気温とか関係なく入るだろ的な話してたんだよ」
「あー…まぁ、入るね!」
「でも、焚翔先輩は一緒に入ってくれないんですって!」
「じゃあ、詩ちゃん!俺と一緒に入ろうよ!」
「入るー!!」
「きーまり!」
「お前らな…」
私と蒼也先輩は焚翔先輩のことを放ったらかしにして騒いでいた。
それを遠くから見ている、一ノ宮先輩たちがいたことには気が付かなかった。
下駄箱に着くと今日はゴミが入っていたり、上履きが無くなっていたりということはなかった。
「詩、また昼休みな」
「うん!またね!」
「詩ちゃんまったねー!」
そう言ってそれぞれの教室へと向かった。
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