日々雑感
り(PN)
日々雑感
蝉腹のシャワーが山を覆う頃第一使途の足取り軽く
人形の母が相似の人形の顔に心に微笑んでいる
咳しても独りの夜に住み慣れた奈落の底がぱっくり開く
遠巻きに見る人影の外延に立ち上るあれは魂なのか
蚊も立たず蝉声聴かぬ炎天に瑠璃色蜻蛉ゆうるり踊る
謳うなら白鳥の真似をしましょうか醜い声で三十一文字と
ようやっと歩み始めたその先で老婆が転び小路を塞ぐ
独りなら会話をしようぼくたちは何人もいる同じ身体に
ヒト型の闇がヒタヒタ早朝の主客のいない店床を這う
一日にたった一キロ歩いても四十前には地球四半分
信じてもいないHAARPの陰謀に心惹かれるわたしが一人
媚を売る子供の顔の可愛さに思わず吐き気が込み上げてくる
長椅子を隔て医院で行き交った老婆二人の遣り取り痛く
心無き鳥と見る人心無き人と見る鳥何れに鏡
ねっとりと淀む空気の底泳ぐとりどりの靴疲労に惑い
白浜の磯の白砂見上ぐればセシウム色の虹がぴっかり
ループではないのだこれはサイクルだわたしに未来は来るのだろうか
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます