世界最強まあまるさん

一年中数の子食べたい

自己紹介という名のプロローグ

 さて、読者の皆さん。

 

 突然ですが、初めまして。まずは、自己紹介から始めましょうか。


 私の名前は、濱栗あわびと申します。水辺なのか山中なのか海中なのか、はっきりさせてほしい名前ではありますが、まあ結構覚えやすい名前だねと褒めて頂ける機会が多いため、両親には感謝しております。


 年齢は、28歳。世界に乱立するダンジョン、そしてダンジョンから生み出され世界を徘徊する血獣達から人々を守る守護者という職業についておりまして、もうかれこれ6年がすぎました。


 さてそんな私ですが、最近なんと同居人及び相棒が出来ました。彼?彼女?性別は不明なその同居人との出会いは、静岡県に聳え立つ、ある深い森の奥でのことでした。


 1人で樹海を探索していた私は、遠くから何か戦闘音のようなものが響くのを聞き、少し様子を覗いてみようと思い出向いてみたところ、2匹のモンスターが戦闘をしているようでした。


 よくよく目を凝らすと、驚くことに遠くまで戦闘音を奏でるほど、激しい闘いを繰り広げている2体の獣のうち1体は、狼種の頂点とも言われ特定災害血獣にも指定されているフェンリルでした。


 しかも、そのフェンリルは勇猛に雄叫びを上げながらも全身血だらけでズタボロになっていたのです。驚いた私が、慌ててもう一方の獣に目を向けると、そのピンク色のもこもこな何かは、垂れたウサギの耳ようなものでフェンリルが死なない程度の打撃を与えながら嬲っているようでした。


 フェンリルは、その強さ故に特定災害種に指定されていますが、比較的温厚な性格と人間に寄り添うその性格から数少ない保護するべき益獣として知られております。


 当然私もそのフェンリルを助ける決意をし、傷だらけのフェンリルを庇いながらピンクのもこもこの前に立ちはだかったのですが、ここでもう一度、驚くべきことが起きたのです。


 なんとピンクのモコモコが明らかに戦闘態勢を解き、私に懐くように足元に擦り寄って来たのです。


 


 それが、私の最高の相棒にして世界最強の同居人、まあまるさんと私との出会いでした。


 



 そしてこれは、そんなまあまるさんと私との日常を綴った物語なのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る