最終話「Die Leere und die wahre Realität」

「エッジ、本当にありがとう。君がいなければ、僕たちは現実世界の異変を解決できなかっただろう。これからもよろしくね。」


 エッジは微笑んで立花ユウタに答えた。

「ユウタ、僕もありがとう。君たちと共に過ごした時間は、僕にとってもかけがえのないものだ。これからもどんな時も、僕は君たちの味方だ。」


 突如、立花ユウタの目の前に、文字が浮かび上がり始めた。

 それはまるで、映画のエンディングのように空中にスタッフロールが流れる光景だった。

 彼は何が起こっているのかわからず、目を疑った。


 その後、状況がさらに悪化し、ユウタがいた現実世界が徐々に崩壊していく。

 彼は必死に理解しようとするが、全てが無に帰し、ただユウタだけが存在する空間。


 そこでユウタはひとり、自分もまた創造されたキャラクターであることを悟る。

 そして、エッジたちがいたゲームの世界と、ユウタのいる現実世界が同一のゲームの世界だということも理解する。






 は13歳の時に書いた初めての小説を読み返していた。

 この物語は、若さと勢いで書かれた初めての作品だった。

 ひたすらに書き上げたストーリー、唐突に変化する視点、危うい世界観。

 顔は真っ赤になり、足は自然にジタバタと動き出した。

 恥ずかしい!人に見せられるものじゃない!

 でも、誰かに見て欲しい!見ないで!


 私は、13歳の頃とにかく小説を描きたかった。


「創作の素晴らしさって何だろう?」


「それは独自の世界観を生み出し、想像力を広げることじゃないかな。」


「うん、それに人々に感動や驚きを与えることができるのも魅力的だよね。」


「でもね、人に評価されることは大切だけど、難しくて怖い面もあるよね。」


「確かに。自分の作品がバカにされたり、否定されるのは怖い。逃げ出したくなるような恐怖心もある。」


「確かに。でも、物語を誰かに伝えることって、本当に大切なんだろうか?」


「もちろんだよ。伝えることで、物語は共有され、さらに広がっていく。」


「誰にも読まれなかったり、世界に必要とされていないと感じることもある。」


「物語を伝えることで、他の人に影響を与えることができるんだ。」


「それに、誰かに伝えることで、自分の創作が評価されることもある。感想や意見を聞くことで、さらに成長できると思う。」


「うん、それらの不安や恐怖は確かに大きい。でも、だからこそ、人に評価されることの大切さもわかるんじゃないかな。」


「逆に考えれば、そんな不安や恐怖を乗り越えて、人に評価されることができたら、自分の成長にもつながるんだ。」


「だから物語を誰かに伝えることは大切なんだね。」


「だから僕は、これからも物語を紡ぎ続けて、人々に伝えていこう。」



 うん。

 だから、不安や恐怖を乗り越えて、人に評価されることの大切さを理解し、創作を続けていこう。



「エッジ、ユウタ。本当に、ありがとう」

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