辛いことばっかりの魔法使いは、自らの出せる水以外失った世界で

激 辛

第1話

 

「お母さんーー!お兄ちゃんー!!」


 焼ける家族に手を伸ばそうとするが、母の魔法によって包まれていて伸ばす所か、離されしまう。

 

 最後の母の辛くも、振り絞るような笑顔を一緒忘れることは出来ないだろ。


ーーーーーー


 久しぶりに、この夢を見た。


 すごい汗、、、本当に暑い。と言うか、部屋が異常なほど暑い。

 暑すぎて、外に出ると、、、


 何だあれは、空に向かって水が竜巻のように上がっている。

 まさか、水魔法使ってみると、すぐにその水も空に上がっていた。何が起こってるいるんだ。


ーーーーー

 しばらくすると、その地獄のような光景と暑さも終わり、もう一度水魔法を使って、水を出して、今度は上に行くこともなく、水を飲めた。


 気になったことがあり、近くの池を見に行くとそこは一つの雫もなく空の大地だった。まさか、地上の全ての水が空に行ったのか、、、 これだと、魔法使い以外は生きていけないぞ。

 そして、俺は今まで自分の身に起きた理不尽を思い出す。

 まさかこれは、魔法使いの復讐、、、


 「喉乾いたよ。」「助けて、このままだと生きていけない。」


気がつくと、囲まれていた。 みんなこの池に水を飲みに来たんだ。


 老若男女関係なくいる。


 みんな生きることで必死なんだ。


 【お母さんーお母さんー】


 人間にとって、魔法使いは悪魔であり、奴隷のような物だ。


 そして、今近寄ってる人達も俺はすでに魔法によって魔法使いにそのような思いを持っていることを知っている。


 正直、この状態を喜んでいる自分がいる。


 【魔法使いがどんなに酷かろうと、嫌われていようと、魔法使いじゃない人間を毛嫌いしてはダメよ。人は変われるんだから】


お母さんの言葉を思い出す。同時にそう思って関わって嵌められて亡くなってしまったお母さんを思い出す。


 【みんながみんな、お前みたいに素直なら良いんだけどな】

お兄ちゃん、もうあんなことがあってから素直にはならないよ、小さい子どもでもないし、


 「助けて下さい、水を恵んで下さい。」

  早く水を出せ、ゴミが

  

 「水を下さい。」

  薄汚い、魔法使いのなんて飲みたくないけど、仕方ない


 「水ちょうだい」

魔法使いさんの水はよくないみたいだけど、妹のためだもんね。



 昔に、裏切られ経験から使えるようになったこの心を読む魔法を使った。


 やっぱり、人間は変わらない、、、


【そんな人間のこと深く考えないで、仲良くなりたい人と仲良くれなれば良いんだよ。お父さんだって本当はな、、、、、】


そうだよね。お父さん。


 「水下さい。」

喉乾いたよー喉乾いたよー



 そうだよ、選べばいいんだよ。

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