第16話

動画が大変炎上している。


 動画にはアレルギーが含まれている物を食べて、アレルギーで悶える姿が映されていた。


 コメントは

 やり過ぎ ドッキリで済まない 普通に死ぬ 全く笑えない

 つか普通にこれ捕まるだろ。


 等の声が上がっている。


 「それはそうだ。」


 妹から恵美奈が病院に搬送されてたと連絡が来た。

 

 これ、最悪なことに俺も巻き込まれるよな。妹のせいで


ーーーーーー


 俺は恵美奈の入院先に向かった。正直行きたくなかったが、こうなったことに俺も関係無いわけではないから、病院に行く。


  「お兄ちゃん!!」


妹が俺に抱きつく。


  「お兄ちゃん、私ぃ、私い、」


「どけ」


「きゃっ!!」


俺は妹を振り解く。


 「お兄ちゃん、私は、私は今回何も聞かされてなかった。」


「んなことは後でいいからとりあえず、恵美奈に早く会わせろ」


「分かった。」


ーーーーーーーーーー


 そして、俺が部屋に入ると、苦しそうにベットに座っている恵美奈の姿があった。


 「あ、あつく」


「・・・恵美奈・・・大丈夫ではないな」


「うん」


「・・・そうだよな」


「・・・」


「・・・」

そして、静寂になる。


「あのね、」


「うん」


「あつくの妹は何もしてないよ。むしろずっとこんなやり方否定してたし」


「そうか、良かった。」

 一番聞きたいことを最初に本人の口から聞けた。


 「・・・私、あの時さ」


「あの時??」


「あつくが辞めた時に、中々のリアルな感じが出て良いねって言ったけど、まさか自分がこんな目に遭うなんて思わなかった。」


「・・・度合いが」

違うと言いたかったが、俺も何度も死にかけた。


 「私、死にかけてやっとわかったよ。自分のやってたことの恐ろしさを」


「そうか」


「だからね、・・・本当に・・・本当にね。ごめんね、あつく」


 

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