第5話 第1げぇむ 魔女狩り
「では、さっそく皆さんには殺し合い《デスゲーム》をしてもらうために移動してもらいまーす♪」
「従わなかったらどうなるだい?」
俺ら異世界人からすればテンプレのような質問をしたのはシルクハットを被った奇妙な女だった。
「うーん、従わなかったら、、、?
考えてなかったよ、
だってそんなの
ある訳ないもん。」
俺たちが聞いていたのは声だけ、、、
なはずなのに圧倒的な重圧感を感じた。
それは教室中を覆い被さり、喋っていたクラスメートも全員口を閉ざした。
「うんうん!わかったみたいだね!
じゃあ、いこうか!まずは、校庭に集合!
先生が案内してね!」
「あ、ああわかった。」
次の瞬間、
バタン!
教室のドアが一斉に開いた。
(もう、この学園の設備は思いのままに動かせるってか、、、)
俺たちは思い思いに廊下に出た。
最初の勇者どもの威勢もほとんどなくなっていた。
そんな、状況を打破しようと思ったのか、
ガイラ(先生)は歩きながら話始める。
「この学園は三角形を描くように3本の塔が等間隔で置かれている。
そして、その間に通路がかかっているんだ。
今俺たちはこの通路にいる。
また、通路にある魔法陣から下に降りられる。
それから、この塔の三角形の中心にあるのが校庭だ。
実を言うとこの学園"内"にある施設はこれくらいで、体育館などの演習スペースは魔法陣での移動となり、魔法陣は校庭の近くにある。」
そうこうしているうちに下にある校庭へ下るための魔法陣が見えて来た。
「よし。まぁこれから、どんなことが待ち受けているかはわからないが、
"全員"生き残るように」
そういうと魔法陣を発動し、俺たちは光に包まれ、気づいたら校庭の真ん中に召喚されていた。
(思ってたより何もなくて、元の世界の学校の校庭とあまり変わらないな)
「さぁー、みんな来たね。
まぁ、早速だけどルール説明をするね。
今からみんなの中から二人だけを"信徒"
その他の人を"魔女"に分けるよー。
それで、いわば鬼ごっこみたいなことをしてもらいます!
ルール①
選ばれた"信徒"の二人はそのままだとだんだんと精神が壊されていく。
ルール②
信徒を交代するには手で魔女を3秒間タッチしると交代できる。
ルール③
2人死ぬまで終わらない。
ルールは大体これぐらいだよー。
でもぉ、、、これじゃあ、精神崩壊して自殺する奴が出てくるまでおわんないじゃん?
だから、信徒には魔女を"攻撃"する権利を与えまーす。
ルール④
信徒は魔女を攻撃する権利がある」
「なるほどなぁ、、、
結構残虐なことをやるんだね、、
だって、精神が壊されながら攻撃するんだもんねぇ、、、」
ヴァンがいい放った。
「ひどい、、、こんなの、、、この中で絶対2人は死なないといけないなんて、、、」
聖女様が嘆くように呟いた。
その他の奴も大体は同じリアクションだ。
だが、その中で俺にしか見えない"闇"か溢れでてるやつが数人いるのを俺は見逃さなかった。
「じゃあ、最初の信徒は、、、
ヴァースキ•セドナと、、、ギルガメッシュ•ヴァンの二人に決定ー!」
ヴァースキ•セドナは勇者の一人で水属性の女勇者だ。
(こいつは性格がひん曲がっているという噂だが、、、大丈夫か?)
「はぁ!何で私なんだよ!ぶざけんなぁ!
このクソゲーがよぉ!」
案の定、セドナは叫び散らかしている。
「はぁー。僕が最初かぁ。
でもまぁ精神が壊されてくのも、、、
体験してみたいかも!」
「お前、、、狂ってる、、
あ、ごめん、、、」
俺は思わず口に出してしまった。
「ふーん、僕には君も大概おかしな雰囲気を纏ってるように思えるよ。
君、名前は?」
「俺の名前はタナトス•ロキ。
でも、俺は絶対に狂わない自信があるよ」
「ふーん、どうかな笑
まぁ、僕はひとまず誰かをタッチしないといけないんでね、雑談はそのあとにしようか」
「じゃあ!そろそろ始めるよー
第一げぇむ 魔女狩り
スタート!!みんな頑張ってねぇー」
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