第31話 タンザナイト(12月)
今回は、「タンザナイト」について取り上げます。
【タンザナイトとは?】
「タンザナイト」という名前は、宝石名です。そのため、鉱物名が別にあり、それを「ゾイサイト」と言います。
〇「ゾイサイト」とは?〇
「ゾイサイト」とは、「
この「
……と書きましたが、鉱物やら化学のことが分からないとチンプンカンプンですよね。
とりあえず、「タンザナイト」というのは「ゾイサイト」という鉱物の一種であり、その中でも「青い色のもののことを指す」ということだけ分かっていただければ、この後の説明も分かるので大丈夫です。
そして、青いゾイサイトの中でも、透明度が高く色の発色がサファイアに近い色味をしているものが宝石になります。
〇歴史〇
タンザナイトが見つかったのは、1960年代。意外に歴史は浅いです。
どうやらタンザニアで起きた山火事のあとに、ブルーのゾイサイトが見つかったと言うのです。そのあと、この石は宝石としての価値が生まれ、アメリカを中心として人気の石となりました。
〇扱いにくい石〇
タンザナイトは美しい青い色をしていますが、硬度が「6」と低く、衝撃にも弱いため、ぶつけたりしないようにする必要があります。
また、急な温度変化にも弱く、場合によってはひび割れすることもあることから、扱いが少し難しく、ジュエリーにするとしても、指輪にはあまり向いていないようです。
【名前の由来】
<通説>
タンザニアから発見された石という意味で、「タンザナイト」と言います。
<雑記>
「タンザナイト」という名前を付けたのは、ティファニー社と言われています。
調べたものの中には、「アメリカの宝石商が付けた」と書いてある書籍もありましたが、多分ティファニー社が有力で、宝石商が付けたのだとしてもティファニー社と関わりがあった人物ではないかと推察します。
また、<通説>には「タンザニアから発見された石という意味」と書きましたが、中には「タンザニアで見える夕暮れの空という意味」と解説しているものもありました。
ただ、ここまで読んでくださった方はきっと分かるかと思いますが、石を意味するのはギリシア語の「Lite(ライト)」なのを考えると、「タンザニア」+「ライト」で「タンザナイト」としているのかなと個人的には思います。
また、「タンザナイト」という宝石名は、ティファニー社が付けてから長らく正式な名称ではありませんでした。
「タンザナイト」が正式な名前になったのは、2018年のこと。このときに一般社団法人 宝石鑑別団体協議会によって認められました。
<和名>
なし。
歴史が浅いため、「タンザナイト」という名前が定着しているのだと思います。
「ゾイサイト」であれば「
ちなみに「
【メモ】
〇他にも色があるゾイサイト〇
タンザナイトはブルーのゾイサイトのことだと書きましたが、実は他にも色があります。宝石としてはグリーンや、茶色、不透明なピンクのものもあります。
〇「多色性」と「カラーチェンジ」を備えた石〇
タンザナイトは角度によって色を変える「多色性」と、当てる光の成分によって変わる「カラーチェンジ」の性質を持っています。
角度によって色を変える「多色性」では、青や赤、紫色や黄緑色といったものを見ることができ、「カラーチェンジ」のほうは、白熱光の下では菫色に、太陽光の下では青みが強くなるとのこと。
カラーチェンジのほうは、アレクサンドライトのように、はっきりと緑から赤、赤から緑になるわけではないので、分かりにくいのですが、白熱光に当てると赤みが強くなって菫色には見えるようです。
(You〇ub〇に上がっていた動画も見てみたのですが、確かに色は変わっているように見えました。興味がありましたら、検索してみてみるのも面白いかもしれません。ただし、その情報が正しいかどうかまでは判断できませんので、その点にはご注意を)
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