花火大会の夜
花火大会の夜。姉から「とっておきの場所」だと聞いた河川敷からは、ほとんど花火が見えなかった。生い茂る木々に隠れ、見えるのは半分くらい。
勇気をふりしぼって彼を誘い、ここまで連れてきた。私は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
だけど、やっぱり姉には礼を言っておこうと思った。
「もう少し向こうなら見えるかも」
彼がそう言って、私の手をとって歩き出したから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます