2025年上半期

1/17【感想】機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning



 先行劇場上映版「機動戦士GundamジークアクスBeginning」、公開初日に見て来ました。

 ここから感想を記していきます。


 思いっきりネタバレします。

 今後、この作品を見る予定がある方は、この先はお読みにならないようお願いします。


 ぜひ、見終わった後でご覧ください。








 以下、ネタバレします。

 注意!!!!!!!







(ここからネタバレ感想)




 でーん でーん でー でーん

 でー でっ でーっ……

 てれりれれーーーーん


 ジャジャーーーーーーン!!!!


 人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀……中略。

 宇宙世紀0079。地球から最も遠い宇宙都市サイド3は、ジオン公国を名乗り




 ホントに名乗るやつがあるか!!!!!!!!!




 というわけで、もう何百回聞いたか分からない毎度おなじみのナレーションと共に幕を開けた「機動戦士Gundamジークアクス」。

 事前に「ひょっとして宇宙世紀のジオン勝利ifなんじゃね?」という予測はありましたが、それにしたっていくらなんでもそのまんまやるんかい!!! と、いささか閉口気味の導入ではありました。


 正直に言いますと、前半の一年戦争ifパートは、あんまり好きじゃありません。


 もちろん丁寧に作られていることは分かります。


 シャアがガンダムを鹵獲してしまったら? というifから歴史が変わり、しかしそれでもジムの開発・生産自体は別で進んでたわけだから戦況の動きも大差はなく……


 アムロの戦闘データが欠けていたせいか、あるいは早いタイミングでニュータイプ覚醒したシャアのビット搭載ガンダムが案外大きく影響したのか(あの時点でサイコミュは小型化できなかったはずなんですけど、そのへんどう辻褄合わせてるんでしょうね?)、はたまたオデッサ作戦で水爆を防げなかったためか、微妙に戦況がジオン有利に傾いていき、史実通りソロモンは落ちたものの、ルナツーはジオンの手に落ち……


 ア・バオア・クー攻略の戦略が破綻した連邦は、痛み分け狙いでグラナダへのソロモン落としを敢行。それを、史実のブライト艦長と同じ方法で阻止しにかかるシャア(阻止する気なかったけど)。サイコミュでまたなんか変なことが起き、よりにもよってシャアが「ときを見」ちゃう……


 初代~ユニコーンまでの、どっかで見た要素ぜいたく詰め合わせパックみたいな展開。ジオン勝利に繋がる戦況の流れも、「そういう展開もありえたかもな」という、かなり納得のいく作りになっていて、そこは良かったな、と思います。

 戦闘描写も素晴らしかった。これをテレビでやるつもりなの? まじで?? このクオリティを??? と、見ているこっちが困惑するほどの見事な映像。すごかった。


 でも……

 もう見飽きてるんだよ!! 一年戦争は!!

 もういいよ!! 宇宙世紀の年表の隙間埋めとifとパロ、そういうのは、もうさあ!!


 正直に言うと、僕は「SEED」以降、心からガンダムを楽しめたことが、ほとんどなくて。

 その理由が、どの作品も、どうしても初代ガンダムを意識することから離れられていなかったことだった。

 初代の流れをなぞってみたり。池田秀一に声やらせてみたり。謎の新人声優蒼月昇に声やらせてみたり。初代の流れをなぞってみたり。単純に面白くなかったり(例外)。勝敗はモビルスーツの性能のみで決まらず操縦者の技のみでも決まらなかったり……

 そういう、初代ガンダムネタみたいなのを入れてくるのが、本当に嫌いで。


 初代ガンダムなんて古臭いものを、いったいいつまで蒸し返してネタにしてるんだよ! 初代が傑作なのは分かった、よく知ってる。でもあんなものはもういいから、それをぶっ壊す新しいものを見せてくれよ!!! どっかで聞いたようなセリフネタだの声優ネタだの入れなくていいから、とにかく面白いものを見せてくれよ!!

 ……と、新作が出るたびに、やきもきしておりました。


 そういう意味で言うと、「ジークアクス」の一年戦争パートは嫌いです。

 丁寧にやってるのは分かる。クオリティが高いのも分かる。でも嫌い。


 いい歳してこういうのを楽しめるほど俺はガンダムファンじゃない。

 そもそもガンダムそんなに好きじゃない、というのはあります。好きなのは、初代とZとZZと逆シャア、あとはF91とGガンダムくらいで。だから、またこういう公式ファンフィクションを見せられてもな……という思い、でした。この時は。




   *



 ……が!!


 一年戦争パートが終わり、主人公マチュが画面に現れた……その瞬間、作品が変わった。


 というよりも、作品の見方が一瞬にして一変した。


 この躍動感! 弾けるような肉体と魂の熱量! 若さと活力! ここから「やらかしてやるぞ!!!」という圧倒的な気迫!!

 一目惚れでした。いい! めちゃくちゃいい!!


 それまでの「またこういうのを見せられるのかよ……」という閉塞感から、一気に解放されたようなすがすがしさが、画面いっぱいに広がっていた。

 この感想を演出するために、わざわざ何万番煎じか分からんような一年戦争ネタを長々やってたんじゃないか? とさえ思えてくるほどの主人公のアニメーションの魅力、美しさ、そして何よりワクワク感!!


 そこから先は、本当に画面にカジリつくようにして(いやスクリーンだからカジリつきはしないが、気持ちのうえではカジリついて)最後まで凝視してました。


 なんといっても、とにかくキャラクターの動きが一つ一つ気持ちいい。

 そしてなにより、主人公がいい!

 ニャアン(黒髪の子)がドアベル押すのためらってたときに、しれっと横からボタン押してやったりとか。

 トラブルが発生した瞬間に即断即決でクランバトル参加を決めたりとか。

 あらゆる局面で閉塞した状況をブッ飛ばして動き出させる、行動力の化身。これだよ! 活劇の主人公はこうでなくっちゃ!! ジト目かわいい!! 好き!!!!


 こうして主人公がバリバリ物語を動かしてくれると、細かな要素の一つ一つも俄然鮮やかさを増して輝きだします。

 コロニー内での戦闘で巻き添えをくう住民たちの描写! 全編通じて見事としか言いようのない動画とテンポの心地よさ! あっ、カムランさん、よくぞご無事で。この世界ではミライさんと結婚できたんかな……。そしてなにより片時も目を離せない、とんでもない熱量のバトルシーン!!


 うおー!!

 これだよ!!

 俺は、こういうのが見たかったんだよ!!!!



   *



 というわけで。

 おそらく「ジークアクス」、かなり賛否両論でるんじゃないかと思います。

 たぶん「初代を破壊するな」というような論調で。


 しかし、僕はそれとは真逆の印象を持っています。


 初代に依拠した焼き直し……それこそ富野由悠季の言葉を借りるなら「同じ巨大ロボットものという、いつも宇宙人がでてくるか、要するにまた新しい敵側の組織を作って、その固有名詞だけかえて、なんとなく巨大ロボットものを作る(Another Centuries Episode 2 予約特典ディスクのインタビュー映像より引用)」という行為のガンダム版でしかないものを見せられていた……そういう前半、一年戦争パートは嫌い。


 が、その中で、じわじわと初代ガンダムを破壊していったところは、好き。

 たとえばシャア役を池田秀一から変更したこと。これは大英断だと思う。これから先もずっとガンダムをやっていくなら、どこかで必ず今の演者が演じられなくなる日が来る。その運命の日が来てしまう前に、おだやかな引継ぎをしてほしいと本当に思う。

 これをきっかけにして、いろんな人がシャアを演じられるようになればいいなと。


 そして、後半の、主人公マチュが躍動し始めてからは、本当に大好き!!!!!

 そうだよ! 「ガンダム」はもういい! それとは全然違うものを! というよりも、とにかく理屈抜きで面白いものを!! そういうのを見せてくれた! この続きも、見せてくれ!!!!


 そんな感想です。


 いい意味で初代を破壊していってるから好き。

 たぶん、初代なんかどうでもいい! っていうところに向かおうとしてる感じがするのが好き。

 そしてなにより、単純におもしれえ!! 大好き!!



   *



 以上、「機動戦士GundamジークアクスBeginning」の感想でした。

 この先どうなるのか、ぜんぜん読めませんが、すごく期待しています。最後まで楽しませてほしい! と祈るような気持ちです。たのしみだ!!!





 で、こっからは余談ですが……

 こうなってくると、ちょっと気になる部分も出てきますね。あの世界のアムロ、いま何やってるんでしょうね? 「おい『初代なんかどうでもいい』じゃなかったのか」いやそれはそれとしてアムロのことも好きなんだよ。ブライトさんも。無事に「生き延びることができた」のかなあ。

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