3/8 もうちっとだけ続くんじゃ
鳥山明先生の訃報が飛び込んできました。
それを見たとたん、Twitterでは……
外清内ダク
@DacNoShin
ああああああああ!!!???
午後0:16 · 2024年3月8日
嘘だろ。嘘だと言ってくれ。
午後0:16 · 2024年3月8日
嘘だろ!!!!!
午後0:18 · 2024年3月8日
やめてくれよ……ドラゴンボール超シリーズ、いよいよ完結が見えてきたところじゃないか……まさにここからってとこじゃないか……ダイマも始まるんだろ……死んでる場合じゃないよ、ね……。
午後0:21 · 2024年3月8日
やばい、だめだ、涙出てきた。
午後0:21 · 2024年3月8日
これキツい、今までの訃報の中で一番きつい。こんなにキツいとは。
午後0:22 · 2024年3月8日
ぼろぼろ泣いてる。ダメだこれ。何も手につかん。なんか笑えてきた。
午後0:26 · 2024年3月8日
だめだ。だめだこれ。涙が止まらん。
午後0:49 · 2024年3月8日
だめだわ。
午後0:50 · 2024年3月8日
そうかあ。俺、こんなに鳥山明のこと好きだったんだなあ。こんなに涙が出るなんて思わなかった。
午後1:00 · 2024年3月8日
みんなが鳥山明の死を悼んでるのを見て、無限に泣いてる。
午後1:35 · 2024年3月8日
だめだ。訃報に引きずり込まれそうになってる。今日ネット見るのやめます。
午後1:45 · 2024年3月8日
……このありさま。
こんな状態でも、仕事はしなきゃいけない。生徒の前では、ニコニコ笑って、分かりやすくて明るい「先生」をやらなきゃいけない。
というわけで、今日の仕事をなんとかやり終え、今、これを書いています。
上でも触れていますが、過去に著名人の訃報を聞いて、ここまで強烈に情緒をかき乱されたことはありません。
もちろん「ドラゴンボール」や「ドラゴンクエスト」という作品が好き、という気持ちは以前から持っていました。
でも、鳥山明本人に対してここまで大きな感情を抱いていることを、僕は自覚していなかった。
だって知らない人じゃん。作家って。
作品にはなじみがあっても、作家本人とは話したこともない。言ってしまえば、遠い世界に住んでいる赤の他人でしかない。
肉親や友人とは違う。
違う、はず、なのに……
思えば、マンガの「作者」という存在を始めて意識したのは、ドラゴンクエスト2のときでした。
リアルタイム世代のプレイヤーなら誰でも知ってる「ゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらぺぺぺぺぺ……」の呪文を入力していた当時小2の僕は、「とりやまあきらって何?」と年上の従兄に質問して、あのドラゴンボールの作者の名前だと教わった。
マンガには、それを描いている人がいる。
その単純な事実を、僕はそのときはじめて認識した。
それまでは、「アニメの登場人物は本当に生きていて、アニメの通りに戦っている」と思ってたんですよ。たとえばトランスフォーマーのアニメを見て、「なんでコンボイたちはCMのあいだ戦いを止めてるんだろう……そうか! みんなCMの間にトイレに行ってるに違いない!」と、小便器の前に並んで用を足すコンボイとメガトロンを想像したりしていた。
ところが、そうではなかった。
マンガやアニメは人間が作った「物語」というものなんだ!
そこから物語を強く意識しはじめ。
ドラクエの小説版を読んで感動し。
自分でも真似して小説を書き始めた。それが小4のころ。
物語を創る、という行為の存在を、教えてくれたのは鳥山明先生でした。
以来、ドラゴンボールの原作を読みあさり。
アニメに毎週欠かさずかじりつき。
ターレスもスラッグもクウラもメタルクウラも13号もブロリーも、みんな映画館に見に行った。
ハッチヒャックだって倒しましたよ。大量のポルンガカードを持ち込んで必殺技連打してね!(それがどの程度のやりこみなのか、当時のプレイヤー以外には通じませんが)
当時、日本中の多くの小学生がそうであったように、僕も「鳥山明漬け」の少年時代を過ごしました。
その中で、「鳥山明○作劇場」やドラゴンボール初期単行本のおたよりコーナーに垣間見える鳥山明という人物に、知らず知らずのうちに、身内以上の親しみを覚えていたんだと思います。
だから……「鳥山明はドラゴンボールの連載をやめたがっていた」という話を聞くたびに、「そんなに嫌だったのか……申し訳なかった……」と、一読者として苦しみの一端を担っていたことを悔やんだし……
その鳥山明が、今ふたたびドラゴンボールの映画を創る!! と聞いたとき、我がことのように嬉しかった。
「神と神」以降の、いわゆる「ドラゴンボール
原作のブウ編と最終回の間の10年にわたるミッシング・リンクを埋める形で展開していた「
ということで、ドラゴンボール全体のしめくくりとなる最終エピソードが、次あたり来るんじゃないか!? と、わくわくしながら待っていた。
見てみたかった。この超巨大作を、鳥山明がどんなふうに着地させるかを。
そしてそれ以上に、長生きしてほしかった。あの飄々とした生き方と、とらえどころのない豊かな言語センスで、いつまでも僕らの理想のじっちゃんでいてほしかった。
あー。ダメだ。
「もう泣かない」というつもりで、気持ちを整理するために、この日記を書き始めたけど。
ここまで書いたところで、また涙が落ちてしまった。
鳥山明を失っても、僕らの人生は、もうちっとだけ続く。
日々修行を積み重ね、おもしろおかしく、はりきって生きて行こう、と思うけれど。
今夜くらいは、泣いてもいいかな。
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