12:18
Raivi
12:18 本編
12:14
慌てて駅に到着し、切符を買おうとするも普段電車に乗らないので機械の操作がわからず、駅員さんに教えてもらうもお金が足りず、隣のセブンイレブンのATMでお金を下ろし、切符を買うと駅員さんが待っててくれていてなんとか電車に乗ることができた。
12:18
紹介が遅れました。ライビと申します
時間が空いたので電車で実家に帰ろうと思い、時間の都合上12:18の電車に乗ろうとしたはいいものの、遅れてしまいギリギリ、いや、軽くオーバーしてしまった。
周りの方々、申し訳ありません。かなり空席がありますがずっと立っておきます。
人は苦しい時、本性を表すものである。
いやそういう問題じゃない。
ちゃんと時間に余裕を持って行動してたらよかったのだ。
余裕を持って行動していたら息を切らして昼食も抜かずに焦らずにお金を引き出し、出発時刻を遅らさせずに済んだのだ、そして今こうして自分への戒めとして立っていることにもならず、、、
ん?
でもさっきより鞄が軽いな、、。バッグを見てみるとポケットが開いている。そしてその中にあったパジャマがなくなっている。
嗚呼、これもまた罰か、自分の甘い考えがこうして物もなくなしてしまうのだ。
連鎖。格闘ゲームで思考が緩み、一手間違えれば相手に逆転勝ちされてしまうように、穏やかな生活でさえ一歩間違えれば火事が起き、事故が起き、死者が出る。
自分のこの「甘い考え」も出発時刻を遅らせる、パジャマをなくす、ではなく。火事を起こす、会社を倒産させる。という結末に繋がり得ることであった。
いやこれからいくらでもあり得ることである。
急にシリアスな話になってしまった。少し景色を見ようと思ったら右側にあったカッパ造形大賞「KAPPA NOODLE」が目に映る。
メタルマリオ並みに銀で埋め尽くされた全身。その姿でカップラーメンを食べている様に少し癒やされると同時によく工作したなあと感心する。
自分も音楽作りをしているが、創作はやはり形にするまでには納得いくまでのクオリティやうまくいかなくても「ナニクソぉぉぉぉ」と作り続ける胆力が必要になってくる。うまくいけば楽しいが反面うまくいかない時間はとても苦しい、
正解がないということは「自由」であり、「選択し、苦労しながら生み出す」ものでもある。
なーんか、生活と似てんなぁ、って思う。
正解はなくて、その中でもルールがあれば間違いはあって、数えきれないほどの選択の中で彷徨い、どん詰まり、今日の時間をどう使うか、何を使い、何をするか。
資格も年齢も関係ない。脳が働き続ける限りアイディアは湧き、使えるものを使って組み立ててうまくいかなければやり直し、あれこれやっていては12時5分になっていて出発時刻を遅らせて、、、、
うん、、まあ、作ることと生きることって正解はなくて難しいよねって思ったんだ。嗚呼、そんな憐れむ目で俺をみるなよKAPPANOODLE、、。
そうこうエッセイを書いていたら目的地に着きそうだ、遅れて乗ってきた自分に対しても優しく接してくれた駅員さんの顔が見える。言われてみればよく俺電車に間に合ったなあと思ったとき、気づいた。チケット売り場で駅員さんに声をかけずにどれだどれだーと探りに探っていたら彼は自分の存在も知らず、そのまま出発していたんじゃないか?
連鎖。これは居酒屋のバイトで「わからないことがあったら必ず誰かに聞くこと」をしっかり守っていたからこそ生まれた結末だ。
この選択をしていなければ自分は今頃電車にも乗れず、パジャマの行方も分からないまま今頃途方に暮れていただろう。まあ出発時刻遅らせたから迷惑はかけているのだが。
終点に着く、生活は続く、でもいつもより少しだけ晴れた空を見て、
席を立った。
いつの間にか席に座っていた。
人は苦しい時、本性を表すものである。
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