第78話 期待値
夏休みが明けると、すぐに期末テストがやってくる。その後は文化祭だ。
うちの学校の文化祭は二日間ある。
一日目は文化部の発表。
二日目は合唱コンクールだ。
今日、合唱コンクールのクラス曲の指揮決めがあった。
夏休み前にやりたい人を募ったところ、小麦と志摩くんが立候補した。2人は夏休み中に練習してきたそうだ。
クラスメイトの前で発表し、クラスメイトと音楽の先生の投票によって決められた。
結果は志摩くんに決まった。
小麦はしばらくトイレにこもって帰ってこなかった。帰ってくるとマスクがべちょべちょで目は真っ赤だった。
自分にこれだけ期待していたんだな。期待できるまで努力したんだな。
私は共感できない。慰められない。
ただ私はそばにいた。
「わし目立ちすぎなんよ!!体育祭でも美しい活躍を魅せてしまったし!!今回は譲ってあげたんよ!!」
「もうこれで金賞取れなかったらあいつ殺すわ!!ガチ殺す!!」
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