陰陽師が古代ローマに飛ばされたら?(仮)
ガブリエル
第1話
俺は普通の高校生の阿倍野晴明
阿倍野晴明と書いてアベノハルアキと読む
親が陰陽師の安倍晴明に憧れてつけた名前だそうだ
そのままセイメイって呼ばせればいいのに
ハルアキとなったのは
そのままアベノセイメイでは恐れ多いと感じたかららしい
そんな父親は
陰陽師グッズを集めるのに夢中になっていて
父親の部屋には訳の分からないお札やお守り
陰陽師に関する本が沢山置いてある
なぜ、父親がそんなに安倍晴明に憧れているのかというと
先祖にその陰陽師の安倍晴明がいるらしい
なので、俺も少なからず陰陽師の血を引いている事になる
しかし、俺は
子供の頃からずっと父親を見てきたからなのか
陰陽師に興味が……
…
…
全く無い
働いた給料の大半を陰陽師グッズに注ぎ込み
すでに、母親も呆れて何も言わないが
俺の毎年の誕生日のプレゼントも
お札やお守りばかり
いい加減に嫌になるというものだ
俺が興味があるのは
逆に西洋文化に憧れていて
天使や悪魔が出てくるゲームや漫画が大好きだ
まぁ、天使と悪魔と言っても
日本の神様とか鬼とかと変わらないし
根本的に俺も陰陽師の血を引いているって事なのかもしれない
父親の陰陽師マニアぶりは
特に俺に押し付けたりする事もなく
親が一人で勝手に盛り上がっているので
特に気にする事は無いのだが
年に一度
誕生日プレゼント以上に嫌なイベントがあるのだ
それが、家族旅行だ
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