第34話 鳩サブレの女
次に彼女に会った時、いきなり電話番号交換しようよと言われて、番号を聞かれた。番号を交換してすぐ彼女は僕の電話にかけてきた。そして、にっこりと笑っていた。電話番号が本当かどうか確かめたんだろう。いきなり確かめるなんて、嘘の番号でも教えられたことがあるんだなきっと。
慣れているなと思った。
一度お花見に一緒に行ったことがあった。彼女は東京まで出張に行ったのよと言って鳩サブレを買って来た。僕はありがとうと言ってすぐにサブレを二つに割って食べた、そしたら彼女が少し怒ったような顔をした。割らないように持ってくるのに苦労したのよと言われた。そうなのかいう感じだった。そうかごめんと言ってとりあえず2個謝った。彼女はけっこう怒りやすい性格なのかもしれないと、その時思った。
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