亜来輝の140字小説

亜来輝

1 愛の隣

愛が笑う。俺も真似をする。

俺を抱きしめる愛。俺は恥ずかしくて返せない。

愛がまた笑う。

それが十三年。


「リン…」

愛が泣く。

俺は眠るだけだ、愛。

今まで何も返せなくてごめんな。

俺の腕はお前の涙を拭くことも、

抱きしめることもできない。

最期に好きだったと伝えるのも、

ワンの一言じゃかっこ悪い。




2022/02/20 Twitterにて投稿

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