ー赤7-

 

古くからある学校にありがちな怪談話。


学校に泊まり込む身としては

多少は気になる。


場所も、

なにがどうなるのかも判らない。


ハッキリ判らないからこそ怪談か。


食器を洗いながら考える。


気が付くと、

先程までいた

「開かずの間がー」と話していた数人も

姿を消して。


調理室の洗い場。


ただ一人になっていた。


先程まで

他にも何人か 

いたように思ったが。


片付け終わって

各自

自分たちの宿泊場所に戻ったのだろう。



じっとりと

肌に纏いつく湿気。


急に気が付いて。


夏の夜。


急くように食器を洗い終える。


写真準備室に戻る。


普段歩くよりも

多少、足早となっていた気がする。








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