手遅れ
「あーあ」
「元気出して! 次は好きな人とうまく行くよ!」
「次なんてない。あいつ、デキ婚してた……応援してくれてたのに、ごめんな」
友人に弱々しく微笑むと、急に取り乱し始めた。
「ダメ! 私が生まれてこない事になる——」
声が、ブツリと途切れた。
「……俺、今誰と話してたんだ?」
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