第11話 ダンジョンに挑戦!

【クレオ視点】


目覚めて支度をして外に出るとアリッサたちが待っていた。


僕たちは軽く挨拶を交わし、レオンダイト父様と合流する。


「皆様揃ったようですなぁ。それではこちらへ」


フランクリンさんの案内に従いエルフェアリーナ王国で突如として現れたというダンジョンに向かう。


入り口付近で壮年の男性の隣で泣きじゃくる女の子が見えた。


その壮年の男性にレオンダイト父様が話しかけて戻ってきた。


どうやら知り合いのようだ。


「父様、あの娘はどうして泣いていたのですか?」


戻ってきたレオンダイト父様に尋ねてみる。


「あぁ、どうやらダンジョンの魔物を討伐に向かった御両親が力及ばす返り討ちにあい亡くなってしまったそうだ」


レオンダイト父様は悲しげに答える。


「ダンジョンの魔物とはそれほどなのですか?」


「そうかクレオたちは今回初めてのダンジョンだったな。少し説明しよう」


レオンダイト父様の説明を簡略するとダンジョンの魔物は最深部に居るボスを倒さないと際限なく湧き周辺の村を襲うので自国の中にダンジョンが現れれば兵士を派遣して討伐するそうだ。


それに魔族領に居る魔物と違い言語形態が存在せず近付くもの全てに襲いかかるらしい。


例外として亜人族の国のダンジョンはギルドというものが管理して、魔物の素材確保に利用している。


エルフェアリーナ王国も既存のダンジョンはギルドが管理して運用しているそうだ。


今回新たに見つかったダンジョンは他のダンジョンと比べ物にならないぐらいの魔物が湧くらしく兵士達で外に出さないようにするのが精一杯で中に探索に向かった先遣隊のほとんどが帰って来ず帰ってきた者は大きく蠢くものを見たと呟き続け目は虚で精神崩壊を起こしていると断定したそうだ。


話を聞き終わるとアリッサたちは腕試しだ〜とやる気満々。


リリも久々に動き回れると喜んでいる。


頼もしい限りだ。


「ここからは何が起こるかわかりません」


フランクリンさんが唐突に言うとダンジョンから溢れる魔物を通さないと戦うエルフェアリーナ王国の第一師団、そこから抜け出た1匹の魔物が襲いかかってくる。


僕はそいつに向かいファイヤーボールを放つ。


見事に命中し焼け焦げる。


「助かりました〜。あっ団長お戻りになられたのですね」


「あぁ。リーフこそ俺が居ない間良く持ち場を守ってくれた感謝する」


「いえいえ。任務ですから」


鎮圧部隊の団長としか聞いていなかったがフランクリンさんがまさかエルフェアリーナ王国が誇る第一師団の団長だったなんて、リリア母様から第一師団について戦闘能力の長けたエルフの中でもエリートの集まりで構成されここに配属されるというのはエルフみんなの憧れらしい。


「初めましてクレオ様で良いのかしら?私はエルフェアリーナ王国第一師団副団長を務めているリーフ・シールズと申します。そしてここにいる第一師団団長の妻です」


「初めまして、えぇーーーーーーーーフランクリンさんこんな美しい褐色肌のエルフさんと結婚してたの」


驚いて思わず叫んでしまったがフランクリンさんは笑顔でリーフさんは頬を赤らめている。


「この褐色の肌はダークエルフ特有のものです。我々はレオンダイト様に恩義を感じています。こうしてお会いできその子供であるクレオ様にもお会いできたこと望外の喜びです」


そうかこの人はレオンダイト父様が純血戦争の裏で行ったもう一つのステテコ山脈の谷に捨てられる特異体質の子供の件で救われた子供のひとりということか。


「いえ貴方のような方を秘密裏に救えて良かったです。それに受け入れてくださったエイミー女王陛下の懐の広さにもね」


「本当に感謝しております。レオンダイト様のお陰でこうして生きてこられて、愛する旦那にも出会えたのですから」


レオンダイト父様の言葉に深々と頭を下げて頬を赤らめながら感謝の言葉を言うリーフさんであった。


「フランクリン殿、ここから先は我々で進みます。魔物の扱いに長けている我々が必ずダンジョンの奥に居るボスを討伐してくるので討ち漏らして外に流れる魔物を第一師団の皆様で抑えてもらえますか?」


「何をおっしゃいます。付いていきますと言いたいところですが兵士たちにも疲れが見えるのでここは某が踏ん張るとしましょう。ガッハッハ」


「張り切り過ぎて腰を痛めないでね。今夜に差し支えるから」


リーフさんの言葉に顔を真っ赤にするフランクリンさん。


そんな2人を横目に見つつダンジョンに挑戦だ〜〜〜。


入って最初の空間にはコボルトが沢山湧いていた。


「まさかこのダンジョンはエリア毎にボスが居るのか?取り敢えず駆逐するぞ」


レオンダイト父様の言葉を聞き全員でコボルトの殲滅を行う。


どうやらこの世界の人々は得意な武器を使っていないことが多くこのダンジョンに向かう前に見せてもらった時アリッサ以外散々だったので見直しして適正な武器を持たせたのが早速効いているあっという間に殲滅されていくコボルトの群れ。


群れの奥から一際大きなコボルトが咆哮を上げながら出てきた。


「コボルトキングにコボルトジェネラルにコボルトソルジャーここからが本番ということか」


レオンダイト父様の言葉を聞き今まで後方で待機していたリリが前に出てきてコボルトキングの首元を引きちぎりコボルトジェネラルを薙ぎ払い、コボルトソルジャーの群れを踏み潰した。


全員が唖然とする中リリは得意げに目をキラキラさせて僕を見つめて周りをウロウロする、褒めて欲しい時の仕草だ。


「よーしよしリリ良くやったぞ」


僕はリリを撫で回す。


それを羨ましそうにみるアリッサ。


コボルトが湧かなくなったということはどうやらさっきのがダンジョンボスだったということか?


いやあれに苦戦する第一師団ではないだろう。


考えていると今度はゴブリンの群れが現れた。


いやいやちょっと待ってこれミルルが魔物を知って欲しいからとかいう理由で作ったとかないよね。


「あら、バレちゃった。テヘ」


「うわ〜いきなり脳内で話しかけないでよびっくりしたじゃんか」


「この奥にサプライズも用意してありますわ。心してかかるのですわ。ではでは〜」


ミルル最近呼んでないのに来るよね。


でもせっかくダンジョンの魔物を知る機会に恵まれたと考えて次の殲滅頑張りますか〜。

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