第9話 隷属の首輪なんて壊しちゃえ!
【クレオ視点】
魔法の使い方を学び、それぞれの魔法の流れを理解し、訓練を重ねて7歳になった時ふと思った。
隷属の首輪も魔法術式なら解除できるのではないか?
今この城に居てる鬼人族はクレハを含めて11人、竜人族はリンダを含めて11人の合わせて22人、これら全ての隷属の首輪を解除し破壊。
いや待て、魔王様に定時報告が無かったり嘘の報告があった時に好きに爆殺できるってことは解除すればバレるのか?
ムムムということは隷属の首輪の魔法術式を解除するのはやめといた方が良いのか。
うーんどうするべきだろう。
いや待て遠隔で爆発する時限爆弾のような隷属の首輪を魔王様はどうやって監視しているのか?
鬼人族と竜人族の者の中に1人づつ同化している魔王軍所属の兵士が居ると考えるのはどうだろう?
この辺りも含めて、まずはみんなと仲良くなり不自然に思われない程度に仲良くなるしかない。
仲良くなるには胃袋を掴むのが1番だ。
料理というものを作ったがレオンダイト父様とリリア母様のお口には合わないみたいで珍しく怒られたという事にして口裏を合わせてもらおう。
この件に関してすぐに相談すると2人とも二つ返事でOKしてくれた。
「クレオの推察通りかも知れないわね。それにうまくいけば両種族とも救ってあげられるものね。喜んで協力させてもらうわ」
「そういう事なら大事になるぐらい盛大に食堂でやろう。目の前でこっぴどく怒られて叩かれるクレオを見たドレッドの部下が鬼人族や竜人族の中に紛れているのならこれ幸いと接触してくるはずだよ」
どうやら大事にしてくれるみたいなので、いきなり魔王軍所属の兵士が接触してくるだろうとのことだ。
接触してくるのは十中八九悪魔族と邪竜族だ。
信頼できる部下を送り込んでると考えるなら自分たちの種族から選んだエリート兵士と読むのは容易い。
翌日の朝食の前、いつも料理を準備してくれている吸血鬼のチンさんの元に向かう。
「えっ坊ちゃまが一から作るので見守ってて欲しいってことアルか?構わないアルよ〜」
「ありがとうチンさん、今度御礼にリリのこと撫でさせてあげるね」
それを聞いたチンさんは目をキラキラさせながら言う。
「アイヤ〜それは嬉しいアル〜リリちゃん可愛いアルから撫でてみたかったアル〜」
嬉しそうなチンさんを見て僕も顔が綻ぶ。
僕はスッキリと飲みやすくイチゴの味がするラットモーグルの鮮血と栄養価の高いジャッカロープのミミの乳を混ぜ合わせる。
これぞ魔物特製イチゴ牛乳というやつだ。
次にラットモーグルの肉を部位ごとに切り分け塩胡椒で味付けして肉に合う香草のパクチーで包んで焼く。
ラットモーグルの肉で香草巻きの焼肉みたいな感じ。
これを食堂に持っていった。
席中央にはレオンダイト父様とリリア母様、右側にウルファス叔父さんとホワイティ叔母さんとアリッサとクレハとリンダとチンさん、左側に鬼人族と竜人族が座っている。
「たまにはこうして皆で料理を食べるのも悪くないと今日は鬼人族や竜人族のみんなにも来てもらったわけだがおいチン今日の料理はなんだ。せっかくのラットモーグルの肉がまるで台無しでは無いか」
レオンダイト父様の言葉にリリア母様やウルファス叔父さん、ホワイティ叔母さんも同意して、チンさんに詰め寄る。
「アイヤ〜待って欲しいアル〜今日の料理は私じゃなくて坊ちゃまが作ったアル〜私も変な味がすると思ってたアル〜」
チンさん、知ってるから演技なのに凄く鬼気迫っている表情だ。
「ほぅクレオが作ったとクレオ貴様は食材を無駄にして恥ずかしいとは思わないのか。貴様には失望した。暫く部屋で蟄居していろ」
「そんな父様、こんなに美味しいのに舌がおかしいんじゃ、、、」
僕の言葉の途中でウルファス叔父さんに殴られた。
「クレオ様、御当主様に向かってなんたる物言いか。許せません。後数発は殴らせてもらいますぞ」
ウルファス叔父さんにボコボコに殴られて顔が腫れ上がる。
ウルファス叔父さんも演技だよねノッテきてないすごく痛いんだけど(笑)
トドメはリリア母様からの一言。
「たとえ息子でもレオンにそんな物言いをするのなら覚悟しなさい」
食堂でみんなが見ている前で尻を晒されペンペンされ、真っ赤に腫れ上がるお尻を見て満足したリリア母様はウルファス叔父さんに放り投げて命令する。
「ウルファス、クレオを部屋に閉じ込めておきなさい。鍵はそうねホワイティ貴方が管理していて」
「かしこまりましたわ。リリア姉様」
そうここまでされれば絶対に僕が父と母から離れたがってるそう思った紛れている魔王軍所属の兵士が動くはずだ。
苦肉の策なれりかな。
後はホワイティ叔母さんが尾行に気付き鍵を自然に落とす。
僕は部屋にて接触してくる魔王軍所属の兵士をどうするかだけだ。
扉が開いて2人の鬼人族と竜人族が現れる。
「誰、ここには今誰も入れないはずなのに」
「お助けに参りましたクレオ様」
「本当にありがとう。父様も母様も大嫌いだ。僕をこんなところに閉じ込めるなんて必ず復讐してやる」
「そういう事なら我らが夫であるドレッド魔王様に是非お会いください。あの方は素晴らしい。クレオ様を連れて行けばまたあの御褒美がもらえる。あぁ想像するだけで興奮が抑えられない」
あっこれは洗脳状態だ。
なるほど綺麗な顔立ちだと思ったけど魔王様からの調教に耐えられなくなって全てを受け入れるようになって依存してしまったのだろう。
はぁ〜めんどくさいけどこの娘たちも救うしかない。
むしろ魔王様から僕に乗り換えさせる?
いや今は子供だし無理かなぁ吸血鬼の7歳は現実世界での14歳相当。
うん倫理的にまずい(笑)
けど洗脳よりも強い絆、例えば眷属契約で上書きしてしまえば良いんだけど僕の初めてはアリッサと決めてるから。
仕方ない最近覚えた
初めての
「ドレッド魔王様?君たちは鬼人族と竜人族で魔王様に隷属の首輪をつけられた奴隷なんじゃないの?」
さりげなく聞いてみる。
「あっ申し遅れました私は悪魔族のリコル」
「私は邪竜族のエキナです」
やっぱり悪魔族と邪竜族だよ。
洗脳のおまけ付き。
ドレッド魔王様とやらは相当な色狂いらしいが女性の扱い方を知らないようだ。
洗脳を解いてみるしかないよね。
先ずは質問で考えさせることが大事だと何かの本で見た気がする。
「リコルとエキナは魔王様の妻なんだよね?どれぐらいの頻度で会ってるの?」
この質問に対し2人とも頭を抱える。
「えっえーっとあれどのぐらいの頻度であってるんだっけ?」
疑問を感じたなら次は話を聞きながら質問も時折ぶつけて疑問をさらに大きくさせる。
「大丈夫だよ。ゆっくりで話聞いてあげるからね」
2人とも孤児でドラゴレアム丞相に連れられて魔王様と出会い、このままでは生きて行けないだのと恐怖を植え付けられ、ドレッド魔王様の妻になれば救われると魔法のアイテムを提示され、ドレッド魔王様のためになることをするように繰り返し思想と行動基準を定め、お前たちはとても優秀だ素晴らしい妻だと自己重要感を満たし、ドレッド魔王様の下の世話は特別な貴方たちじゃないとできないと結論付けられた教育を行い、考える時間を与えないように疲れ果てるまで下の世話をさせ続けたりと判断力を奪ったりしたらしい。
一通り話を聞き本人たちの中にも魔王様に対しての疑念が生まれたことの確信をした僕はここで魔法の言葉を言う。
所謂洗脳返しだ。
「僕がリコルとエキナの居場所になってあげる。今日から2人は僕の大切な家族だよ」
2人とも目をウルウルしながら「クレオ様〜」と抱きついてくる。
頭をヨシヨシと撫でながら「辛かったね。もう大丈夫だよ」と耳元で囁く。
問題は解決したので、隷属の首輪の解除に入った。
隷属の首輪の構造自体は簡単な物だった。
火の魔法に風の魔法が加わることで爆発するという仕組みだ。
火の魔法には水の魔法で相殺させて。風の魔法の方は土の魔法で堰き止めることで簡単に外れた。
こうして鬼人族10人竜人族10人の隷属の首輪と悪魔族のリコルと邪竜族のエキナの洗脳まで解除してやった。
この後は簡単だ。
隷属の首輪に似た物を絹布で作りアリッサの擬態スキルでそれを隷属の首輪の見た目にしてもらい首に巻いてもらう。
リコルとエキナには洗脳が解けたことをまだ知らせないように今まで通り魔王様に定時報告書を書くように頼んだ。
クレハとリンダ以外の鬼人族と竜人族は皆吸血鬼に変化したいと言うがレオンダイト父様に断られたらしくてショックを隠せていないが歳を取らないようにはウルファス叔父さんの吸血鬼の力でして貰えたらしい。
ウルファス叔父さんはレオンダイト父様の血を50年も身体に入れていたので固有スキル不老が開眼したらしくそれを初めて使ってみたらしい。
鬼人族の寿命は200年、竜人族の寿命は250年らしいが一応老いはあるみたい100歳超えるぐらいまでは見た目はそんなに変わらないそうだ。
こうして魔王様に筒抜けの状態も無くなった。
最後にリコルとエキナにも鑑定を使ってみた。
名前:リコル
種族:悪魔族
武器系統:刀剣系-長柄系-近接系S連結系-遠隔系-投擲系-格闘系-
魔法適正:火A水A雷A風A土A闇A光-特殊-
スキル:暫定眷属、火魔法、水魔法、雷魔法、風魔法、土魔法、闇魔法、魔導士
名前:エキナ
種族:竜人族
武器系統:刀剣系S長柄系-近接系-連結系-遠隔系-投擲系-格闘系-
魔法適正:火A水A雷A風A土A闇-光A特殊A
スキル:暫定眷属、火魔法、水魔法、雷魔法、風魔法、土魔法、光魔法、特殊魔法、魔法剣士
魔導士に魔法剣士って職業じゃなくてスキルなのか(笑)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます