結婚式

19から付き合ってる人がいた。

私の就職が決まった夏、居酒屋で会った人。

 印象

ちょいぽちゃ

年の割に落ち着いている

女の子にお世辞が言えない


彼氏がいるのに自分と遊ぶわたしを軽蔑している。真面目すぎ。


そんな人だった


彼は一つ上で、専門卒なので、社会人一年目だった。

整備士で、ガンダムが好き。

なのに車は興味ない。

理想と現実を完全に分けるタイプの人だった。

理想を体現しようとして失敗する、わたしとは正反対の人。


その人と2004年の夏に結婚した。


わたしの母が大病をし、彼のお父さんが亡くなった。

2人で支え合いながら、育んできた愛。

両親を安心させたい。

この人となら、道を外れることはまずない。


だから決めた。


結婚式は盛大に祝っていただいた。

たくさんの笑顔と、拍手と、涙。

じつは陰で狙っていた上司も参列してくれた。


ありがとうございます。みなさま。

わたくしは、これからの人生、彼と2人で生きていきます。

今までありがとうございます。

これからも、よろしくお願いします。


私の両親も泣いていた。

荒れまくった10代だったが、思いの外、さっさと自立した。


この日は、人生で最高の日だった。

今振り返っても、涙が出る。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る