例のあの占い ―マーガレット―

「好き、嫌い、好き、嫌い……」


 そうつぶやきながら花弁はなびらを1枚1枚ちぎっていく。手に持っているのは、真ん中が黄色で細く白い花弁を持つマーガレット。ではお馴染みのあの白い花。花は既に4分の1程花弁がちぎられている。


「嫌い、好き……」


 こんな行為に意味があるかはわからない。それでも、不安で仕方ない心をしずめるのには効果があると思う。


「……好き」


 最後の1枚の花弁をちぎると、気分はちょっとだけ上向きに変わった。

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