花かんざしの独り言

花簪

第1話 理由

どうして...?

ねぇ、なんで...?


私はずっと、その【理由】というものを考えていた。


誰に聞いても教えてくれない。


当時幼かった私には、理解できない事が多すぎた。



今なら理解できるのか?



ある程度年齢を重ねた今、それを察する事は出来るようになった。


だけど、まだそれを受け入れて納得する事は出来ていない。


昔......私がずっと探していたその【理由】は、いつかの未来にあるものだと思いこんでいた。


だけど最近......


もしかしたらそれは、いつかの未来にあるのではなく、本当はもっとずっと前の過去にあったのではないだろうか?と思うようになった。


なぜなら、全ての物事に【原因】と【結果】があるように思えてきたから。



私を含めて、いったいどれほどの人が悩み、苦しみ、傷つくのだろう?


自分では変える事の出来ない、どうする事も出来ない過去。


それを与えられた人間は、どうやってそれを受け入れていけばいいのだろう?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る