え?私の給料高すぎ?
カーンと甲高い音がする。
「うわっ!」私は目を覚ます。
「起きてください。」レオンはハンマー片手に笑顔を見せる。
レオンは私を起こす時ハンマーで耳のあたりを叩く。結構うるさいので起きれる。
皆も起きれない時はやってみるといい。きっと起きれる。あれ?気を失った?まあいいわ。
「イリーナさん、どうします?今日も仕事します?それともそろそろ休みます?」レオンが尋ねる。
「うーん。そうね。やっと筋肉痛がマシになってきたけどもうちょっと休みたいかな。」私はようやく痛みが引いてきた脚を揉みながら答える。
「そうですね。イリーナさん魔力で身体能力を強化できないのでキツイですよね。しょうがないです。今日は休みましょう。」
「そうよ。休息は大事よ。」
「そうですね。でも早起きしたので何かしたいですね。」レオンは考え込む。
「じゃあ、デートしちゃう?」私は流し目でレオンを見る。
「デ、デデデ?」レオンは動揺する。
「なんか違う作品のキャラクターを連想してしまったけど、からかってごめん。冗談だから。」
「そんな破廉恥なこと言わないでください!」レオンはムッとする。デートって破廉恥な言葉だったっけ?
「じゃあ、今日は遊びましょう。マグネスも連れていく?」私はレオンに尋ねる。
「いいですね。どこ行きます?あと、マグネスは久しぶりにソロキャーンをしたいといって昨日の晩にどこかへ行きました。」
「あいつ本当人生エンジョイしてるわね。」
「僕たちもまたみんなでソロキャーンしましょう。」
「みんなでしたらキャーンなんじゃないかしら?」
「…。そうですね。」
「ねえ、ちょっとギルドに寄らない?」
「今日は仕事をしないのでは?」
「いや、すごい依頼があるかもしれないでしょ?」私はレオンの肩を掴む。
「職業病ですね。」レオンはこれは深刻だぞという顔をした。
「採取で金貨2枚。これは10層まで潜ってこれか。安すぎ。」
「いいのないですね。そろそろ行きますか?」レオンが尋ねる。
「そうね。そろそろ。ん?」私は一枚の依頼用紙を手に取る。
「何かありましたか?」レオンが依頼用紙を覗き込む。
「ん?迷宮都市の観光案内で金貨50枚?」レオンがなんだこれはという顔をする。
「お金持ちの観光に案内役兼ボディーガードとして参加するって書いてるわね。」
「こんな依頼初めて見ました。」レオンは言う。
「私もよ。」
「イリーナさん僕よりここのこと詳しいですもんね。」
「そう。私たち迷宮都市の住民だからね。ボディーガードもできる。タンクだからね。」
「つまり?」
「観光ついでに金を稼げる!」私は親指を立てる。
「早速依頼を受けましょう。」レオンも力強く返事する。
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