第十一話
「先輩、お疲れ様です」
「おう、体調はどうだ?」
「完全に復活しました!」
放課後の部室に来た白は嬉しそうな顔をしていた
一時はどうなることかと思ったが……
「完全に回復したみたいで良かった……ところで、話は変わるが明日は暇か?」
「はい、特に予定はないですよ」
「そうか、じゃあデートに行くぞ」
「え!?デッ、デー……」
「嫌なのかよ?」
「いえ!全然そんなことないです!!まさか先輩から誘っていただけるだなんて思ってなくて」
「そっか、なら決まりだな」
「はい!!楽しみにしておきます!……でも、どこへ行くんですか?」
「それは明日のお楽しみってことで、行き先は秘密の方が面白いだろ?」
「むぅ〜、意地悪ですね。分かりました、明日まで我慢します。その代わりちゃんとエスコートして下さいね!」
「ああ、分かった。約束する」
「やったー、ありがとうございます、先輩!」
白がとても喜んでいる、明日はいい日にしないとな
それにしても白の奴いつもよりテンションが高い気がするが、気のせいだろうか
俺への接し方も以前と少し違う気がするが……まあいいか
「あの、お願いがあるんですけどいいですか?」
「ん?なんだ言ってみろ」
「その、頭を撫でて欲しいなと思いまして、ダメでしょうか?」
「いや、別に構わないが」
「本当ですか!?……では失礼して」
白が俺の膝の上に乗ってきて俺の手を掴んで白の頭に乗せてきたので、俺はゆっくりと手を動かした
「ふわぁ〜」
気持ち良さそうだな
しばらく続けていると白が眠ってしまった
俺に体を預けている状態だ
このまま寝かせておくか
それにしても無防備すぎないか? 俺のことを信頼してくれているのは嬉しいが、少し心配になるな
「ううん……先輩……大好きですよぉ……」
一体どんな夢を見ているんだろうか、夢の中にまで俺が登場してるみたいだが
「俺も好きだぞ」
俺がそう言うと白の顔が赤く染まった
「……今の聞いてたんですか?」
「ああ、聞いていたぞ」
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