奇跡では足りない君へ
紫乃遼
2日目の1日目と3日目の2日目
君にとっては生まれて3日目。
私にとっては、君と会って2日目。
術後1日は会えないというルールがこの差を生んでいます。
まずは初対面。
私は号泣しました。
おとーにゃんも泣いたそうです。
思ったよりも小さくて、この手足がお腹でボコボコしていたんだと思うと不思議でした。
朝から会えると期待した3日目の2日目。
まったく眠れませんでしたが、君は眠れたのでしょうか。
結局会えたのは夕方になり、君は大変お元気に寝相を披露していました。
おとーにゃんと行ったときには笑っていられたけど、ひとりで行けばやっぱり泣いてしまいました。
私も君も、この病院までたどり着けなかったら今存在しなかった命です。
病院を転々とするのはすごく面倒だったけど、ここまで来れて良かったね。
君はおとーにゃんの前では照れて、私だけになると泣いて、寝て、注射されても寝る強さで、ミルクを飲みながら寝る豪快さで、私を笑わせてくれました。
帝王切開の傷口が開くかと思うくらい笑いました。
やっぱり君は強いんだろうなあ。
あんなにふにふになのに、どこにそんなしなやかな強さがあるのか不思議です。
今日もかわいかったです。
がんばる力をくれてありがとう。
君のおかげで、私は「3日目とは思えない」との回復力を見せつける意地を発揮できています。
すべては君のおかげです。
また明日、今度は朝に会いに行きたいな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます