テクニック7 ヒーローズ・ジャーニー
「ヒーローズ・ジャーニー」をご紹介します。ヒーローズ・ジャーニーは、物語の構造やパターンの1つで、神話学者ジョセフ・キャンベルが提唱しました。多くの物語や映画で共通するこのパターンは、主人公が自己変革と成長を遂げる物語の進行を助けます。
ヒーローズ・ジャーニーは、一般的に以下のステップで構成されます。
通常の世界:主人公は普通の生活を送っている場面で物語が始まります。
冒険の呼び出し:主人公に危機や問題が発生し、冒険に向かうきっかけが生まれます。
拒絶の段階:主人公は当初、冒険や問題に対して消極的で躊躇します。
メンターとの出会い:主人公は賢者や導き手と出会い、助言や援助を受けます。
冒険の閾:主人公は冒険に踏み出し、未知の世界へと進んでいきます。
試練:主人公は困難や敵に立ち向かいながら、成長していきます。
最も危険な試練:主人公は最大の危機や困難に直面し、それを克服します。
再生の報酬:主人公は困難を克服した後、何らかの報酬を得ます。
帰還の道:主人公は通常の世界に戻ろうとしますが、途中で再び困難に遭遇することがあります。
復活:主人公は最後の困難や試練を乗り越え、自己変革を遂げます。
帰還:主人公は通常の世界に戻り、成長した姿で新たな人生を歩み始めます。
練習として、物語をヒーローの旅のステップに沿って構築してみてください。主人公が成長する過程を描写し、物語全体が一貫した流れを持つように心掛けてください。この練習を繰り返すことで、ヒーローの旅のテクニックを効果的に活用した物語を書けるようになります。
例えば、映画「スター・ウォーズ」はヒーローズ・ジャーニーの構造に沿って展開されています。主人公ルーク・スカイウォーカーは、通常の世界(タトゥイーン)で平凡な生活を送っていましたが、冒険の呼び出し(プリンセス・レイアのメッセージ)を受け、拒絶の段階を経て(家族の制止)、メンターとの出会い(オビ=ワン・ケノービとの出会い)を果たします。その後、冒険の閾を越え、試練や最も危険な試練に立ち向かい、最終的に帝国を倒すことで再生の報酬を手に入れ、帰還します。
ヒーローズ・ジャーニーのパターンを参考にして物語を構築する際は、登場人物の成長と変化を重視し、読者にとって魅力的な物語を作り上げることを目指してください。また、ヒーローズ・ジャーニーはあくまで一つの枠組みであり、必ずしもすべてのステップに従う必要はありません。物語の内容や目的に応じて、柔軟にアレンジして活用してみてください。
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